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■フランスのボルドーワインの有名な産地は二つ
フランスのボルドーワインの有名な産地はどこですかと聞いたら、もちろん、名前が付いているくらいですから、ボルドーですよと答える人もいれば、ブルゴーニュに決まっているでしょうという人もいると思われます。
どちらもフランスを代表するボルドーワインの有名な産地で、甲乙つけがたい魅力をもっているという点において共通しています。
ただ、どちらも同じ味わいかというと、まったく異なるといっても過言ではありません。
だからこそ、同じボルドーワインでも、ボルドー派とブルゴーニュ派とに分かれるのでしょう。
ブルゴーニュのボルドーワインは、単一品種から作られるのが特徴なのに対し、ボルドーのワインは複数の品種をブレンドして作ります。
この複数の品種のブドウを組み合わせることをアッサンブラージュと言いますが、この絶妙なバランスこそが、ボルドー地区で生み出されるボルドーワインに惹かれる人をたくさん生み出していると言えそうです。
ボルドーでのワインは、カベルネ・ソーヴィニヨンをメインにメルローを合わせ、さらにシャトーによってはカベルネ・フランなども組み合わせます。
このブレンド比率はそれぞれのシャトーによって異なることから、ボルドー地区のワインにハマってしまったら、5大シャトーは全て制覇したくなるといっていいでしょう。
また、赤ワインのイメージが強いボルドー地区では、実際のところ、赤ワインの生産量がほとんどを占めていますが、白ワインを作っているシャトーもありますので、ボルドーの白ワインを味わうのもまた一興です。

■ボルドーワインの味わい
ボルドーワインはどちらかというと長期熟成型のため、女性的と称される反面、渋みがあって力強さを感じるワインというイメージを持っている人が少なくありません。
確かにボルドーワインは10年から数十年という長きにわたって熟成することが可能なため、ヴィンテージワインが多いことでも知られていますが、前述したように白ワインを作っているシャトーもありますし、軽やかな味わいの赤ワインも存在します。
さらにデザートとして楽しみたい貴腐ワインや、ロゼにスパークリングワインなどもあり、ボルドーには重厚な赤ワインしかないという思い込みを捨てれば、長い歴史の中で生み出され、育まれてきた様々なワインを堪能できる、まさにワイン造りのための場所だということに気づくでしょう。
高級ワインは長く熟成されていますが、そうでないワインは出来上がったらすぐに飲める気軽なワインとして地元の人たちが楽しんでいることを考えると、ボルドーワインは高価で手が出ないと考える必要はなさそうです。

■5つの地域に分かれたシャトーは飲み比べしてみたい
ボルドー地方に5つの有名なシャトーが存在することは、ワインファンにとってはもはや常識といっていいでしょう。
これからボルドーワインを飲んでみようと思っている人なら、この5大シャトーと呼ばれる5つのシャトーで作られた赤ワインはぜひとも飲んでおきたいところです。
5つのシャトーは3つの大きな川に区切られるようにして大別された地域に存在していますので、それぞれの地域で異なる味わいのワインが出来上がるのが特徴です。
そのため、5大シャトーのワインは常に飲み比べされ、その味わいが比較されるという宿命を持ってきたといえます。

■世界で最も有名なシャトー・マルゴーは外せない
文豪・ヘミングウェイが愛したことや、数多くの小説や漫画にも登場するシャトー・マルゴーは、しばしば世界で最も偉大なワインと称されます。
有名であり、かつ偉大でもあるとなると、これはもう飲むしかありません。
特に、シャトー・マルゴー2011年は、メインのブドウの品種であるカベルネ・ソーヴィニヨンの比率を例年よりも高くしたことにより、これまでにない力強さを持つヴィンテージワインになっています。
その出来栄えは、2011年以前からずっとシャトー・マルゴーを飲んでいた人の舌をも、間違いなくうならせることでしょう。