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■テキーラの歴史とは
今や日本国内に居ながらにして、様々な国のお酒を飲むことができるようになりましたが、その中でもテキーラという名前は非常に有名です。
ただ、有名ではあるものの、テキーラがどのようなお酒なのかと聞かれて、十分に説明できる人はおそらく少ないのではないでしょうか。
テキーラは、メキシコ国内のハリスコ州とその周辺地域に育つアガベ・テキラナ・ウェベル・バリエダ・アスルという植物から作る蒸留酒のことです。
日本名でいうとリュウゼツランという植物になりますが、どちらの名前を言われてもピンとくる人は少ないでしょう。
蒸留酒ということでアルコール度数は高いものの、カクテルなどに使われるほか、現地ではそのまま飲む人も多いお酒です。
ただし、強いアルコールから喉を守るため、昔からライムを口に絞りながら飲み、最後に食塩を舐めるという独特の飲み方をしてきました。
ただ、この飲み方をしても喉を守る効果はないことが分かっており、それでも長年の歴史の中で、これがテキーラをストレートで飲む際の正統な飲み方とされ、未だに守られています。

■その歴史は古い
古代アステカにおける伝統的な醸造酒であったプルケがスペイン人に伝わった、リュウゼツランを主原料とするお酒を総称したメスカルの一つがテキーラであったと言われています。
テキーラという名前は、ハリスカ州の町・サンティアゴ・テキーラに由来し、今でもこの町の一番の特産品です。
1600年に最初のテキーラ工場が建てられ、1873年にはヨーロッパへ輸出されたという記録が残っており、実際、1893年にシカゴで行われた鑑評会ではテキーラ産のブランデーが受賞し、1910年にはテキーラ・ワインが受賞するなどして、世界中にテキーラという名前のお酒があることが広まっていきました。
そして、もっとも多くの人に知れ渡ったのが、1968年に開催されたメキシコオリンピックでのことです。
この時、世界中がメキシコのお酒とは、テキーラであると認識したと思われます。

■厳しく管理され、作られているお酒
ワインやシャンパン、あるいはウイスキーなども、産地である国々では法律を設け、厳しい基準を満たしたものだけを認めたり、法律によって作り方を定めたりしています。
テキーラも例外ではなく、1994年にはテキーラ商工会議所の主導のもとで、テキーラ規制委員会が発足し、テキーラの生産過程は厳しく管理されることになります。
この厳しい条件をクリアしたものだけが、メキシコ政府によって認められたことを示す公式規格「NOM」のイニシャルと、テキーラ商工会議所の「CRT」、そして4桁の番号を印刷されてようやく販売される品となるのです。
もしもテキーラを買う機会があれば、この二つのイニシャルと4桁の番号が記されているかどうか、しっかり確認してみるのも楽しみでしょう。

■蒸留酒だから熟成される
蒸留酒の多くは、樽に入れて熟成されます。
ウイスキーしかり、ブランデーしかりです。
テキーラも例外ではなく、5段階の熟成度の違いがあり、熟成が進むほどに琥珀色になってくることも共通しています。
そんなテキーラを作り、世界ナンバーワンのシェアを持っているとされるのが、ホセ・クエルボです。
テキーラの銘柄には、製造会社が多いこともあってかなりたくさんの種類がありますが、ホセ・クエルボ社がつくるクエルボ1800アネホテキーラは、プレミアムテキーラと呼ばれるほど熟成が進んでいることもあり、ある程度のお金を出してもいいから、とにかく上質のテキーラを飲みたいという人に適しています。
十分な熟成期間を経たことにより、テキーラが持つ独特の飲みにくさがうそのようになくなっており、逆にテキーラならではのとろみのある口当たりや、上品な甘さとコクが味わえる、まさにプレミアテキーラとなっているのが、1800アネホの特徴です。
アルコール度数が高いだけに、少しずつまるで舐めるかのように味わって飲むことがおいしいと感じられる、そんな上質のお酒がテキーラと言えます。