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■シャンパンというお酒
シャンパンというのは、フランスのシャンパーニュ地方で作られるスパークリングワインのことで、正式な呼び方は英語ではシャンペン、フランス語ではシャンパーニュと言います。
日本ではシャンペンよりもシャンパンの方がエレガントな雰囲気があって好まれていますが、正しい発音は一応覚えておいた方が、外国人が多く集まる席などでは恥をかかずに済みそうです。
知的所有権の貿易関連の側面に関する協定における地理的表示に指定され、世界でブランドが保護されることから、フランスはシャンパーニュ地方で作られたスパークリングワインしか、シャンパーニュとは呼べないという決まりがあります。
そのため、発泡性のワインが出てきた時には、本物のシャンパーニュなのか、それともシャンパーニュを名乗ることができないスパークリングワインなのかを確認してみるのも面白そうです。

■フランスでも世界でももっとも有名といえばこれ
フランスはもちろんのこと、世界中でもっともよく知られている有名なシャンパーニュといえば、フランスのモエ・エ・シャンドン社によって作られている「ドン・ペリニヨン」でしょう。
日本でも「シャンパンといえばドンペリ」といわれるほど、よく知られるようになりました。
バブル時代にはシャンパングラスをタワーのように並べ、上から注いで下のグラスに入れていくシャンパンタワーが人気を集めましたが、ドン・ペリニヨンでシャンパンタワーなどとは非常にもったいない話です。
そもそもドン・ペリニヨンは、ベネディクト会の修道士であるドン・ペリニヨンの名を取って付けられました。
彼によってシャンパンは発明されたという歴史があるからです。
もともと修道院では日常的にワインが作られていましたが、ドン・ペリニヨンが発酵中のワインを瓶詰めして置いておいたところ、偶然の産物としてシャンパンが生まれたという話が残っています。
ただ、当時は発酵し、炭酸ガスがシュワシュワ出ているワインを飲むことには抵抗があったでしょうから、その意味ではドン・ペリニヨンは勇気ある人だったといえます。
今や、自分の名前が偶然の産物からできたワインに付けられ、世界中の人がその名を知っていることを天国で知ったなら、きっと驚くことでしょう。

■ドン・ペリニヨンの特徴とは
ドン・ペリニヨンは非常に長く熟成させるヴィンテージ・シャンパンであることから、最も若いものでも8年間は熟成させます。
さらに、ブドウの品質にも徹底的にこだわるため、質のよいブドウが獲れた時にしか仕込みを行わないのが特徴のワインです。
この特徴がシャンパン全体はもちろん、ドン・ペリニヨンに至るまで、値段全体を底上げする要素となっているといえるでしょう。
ドン・ペリニヨンといえば、白いラベルを貼っており、色合いはゴールドがかった白であるという認識が一般的ですが、昨今、オーダーする際に「ドンペリ、白で」といった言い方をするようになったのは、バブルの好景気に沸いた時代、高級赤ワインのロマネコンティとドン・ペリニヨンを割り、ピンク色にした「ピンドン」という飲み方が、当時羽振りの良かった人たちの間ではやったことが理由です。
その後、ドン・ペリニヨンのロゼに注目が集まるようになりますが、これはロマネコンティで割ったものではなく、ピノノワールを用いたロゼワインベースのシャンパンです。
ピンクのラベルは女性へのプレゼントとして人気が高く、通称「ドンペリピンク」ですが、バブル期に流行った「ピンドン」という呼び方も未だに残っています。
オーダーする時は、スマートに「ドンペリピンク」というのがいいでしょう。
ちなみに、ドンペリの白、ピンク共に、最低でも8～10年程度は熟成を行うのが基本です。

■ドン・ペリニヨン P2 ヴィンテージ2000とは？
ドン・ペリニヨンの熟成期間のことをプレニチュードといい、8年、12～15年、30年超の3回があるとされています。
P2とはこのプレニチュードを2度迎えたことを意味する、2000年ヴィンテージのドン・ペリニヨンのことで、その味わいは奥深く、ドン・ペリニヨンのおいしさの真骨頂が味わえます。