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エドラダワー10年ストレートフロムザカスク・バーガンディの歴史的背景

■小規模ながら世界中に名を轟かせるエドラダワー蒸溜所のエドラダワー10年ストレートフロムザカスク・バーガンディ

エドラダワー10年ストレートフロムザカスク・バーガンディは、ウイスキーブランド「エドラダワー」からリリースされた、銘柄の一つです。
エドラダワー蒸溜所というと、「スコットランドで最も規模が小さい蒸溜所」「独特の甘い香りがする」「クリーミーな味わいがクセになる」などの評判をよく耳にします。
エドラダワー蒸溜所は設立当初から小規模な蒸溜所で、世界中に多くのファンがいるのです。
蒸溜所の歴史を振り返りながら、ほかの蒸溜所にはない魅力に迫りたいと思います。
エドラダワー10年ストレートフロムザカスク・バーガンディの特徴についてもご紹介しますので、エドラダワー蒸溜所を知る際の参考にしてください。

■エドラダワー蒸溜所の誕生と名前の由来

エドラダワー蒸溜所が誕生したのは1825年、場所はスコットランドのハイランド地方にある町、ピトロッホリーです。
蒸溜所の近くにはエドラダワー川とキネアード川が流れていて、蒸溜所は「2つの小川の間」を意味する「エドラダワー」という名前が付けられたと言われています。
蒸溜所は、酒造りに興味を持ったある農夫が思いついたことがキッカケと言われていますが、小規模な蒸溜所を建設したことからも、それが窺えます。
蒸溜所は地元の農夫らで組織された協同組合によって運営され、それは1933年まで続きました。
農業協同組合の次のオーナーは、ウィリアム・ホワイトリー。
彼はスコットランドで有名なウイスキー・ブレンダーで、エドラダワー蒸溜所で造られたウイスキーをマフィアのボス相手に販売し、エドラダワーをベースにしたウイスキーブランドを次々に発表するなど、大成功を収めたと言います。
「ハウスオブローズ」や「クランキャンベル」など、名前は聞いたことがあるかもしれませんが、これらのブランドはホワイトリーがブレンドしたもので、ベースにエドラダワーが使われていました。
エドラダワーを使ったブレンデッドウイスキーの需要が高まると、シングルモルトとして入手するのが難しくなります。
入手困難だった時期は1980年代後半まで続きました。
90年代に入り、ハウスオブローズの販売が終わると、ようやくシングルモルトが市場に出回るようになりました。

■エドラダワー蒸溜所の魅力は昔ながらの製造法

エドラダワー蒸溜所の魅力はいくつかありますが、その一つとして昔ながらの設備や製造法を使ってウイスキー造りをしているという点が挙げられます。
ウイスキーの製造工程に、ワーツ（麦汁）を糖化させる作業がありますが、蒸溜所が使用しているのは、1934年製の「モートン式ワーツクーラー」です。
モートン式ワーツクーラーを使用している蒸溜所はエドラダワーのみで、電気を使わずにワーツを冷却します。
現在多くの蒸溜所で使用されているのは、ヒートエクスジェンジャーという、場所を取らないスリムな装置で、電気を使って麦汁を冷やすのです。
一方、モートン式ワーツクーラーは、装置を傾けて設置し、外気を利用してワーツを自然に冷やしていきます。
エドラダワー蒸溜所の従業員は3人で、生産量は1週間におよそ14樽と、大規模な蒸溜所に比べると、1滴のしずくのような量です。
ほかの蒸溜所にはない製造方法が、エドラダワーなら見られる、これがエドラダワー蒸溜所の最大の魅力と言って良いでしょう。

■エドラダワー10年ストレートフロムザカスク・バーガンディの特徴

エドラダワー10年ストレートフロムザカスク・バーガンディは、ボルドーワイン樽に10年間寝かせた原酒を使ったウイスキーです。
モルトを長期間熟成させることによって、麦芽の香りと旨味が溶け合った、バランスの良いウイスキーに仕上がっています。
エドラダワー特有のクリーミーな味わいや甘い香りも健在で、エドラダワーファンなら大満足する銘柄と言えます。

■魅力が詰まった蒸溜所の逸品

スコットランドで今もなお昔ながらの製造で、ウイスキーを造り続けているエドラダワー蒸溜所。
蒸溜所が造るウイスキーには、小規模な蒸溜所ならではの魅力が詰まっています。
エドラダワーは、入手が難しいと言われています。
エドラダワー10年ストレートフロムザカスク・バーガンディを飲む機会があったら、ぜひ試してみてください。