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ワインの空き樽で追熟させたエドラダワー 10年 ストレートフロムザカスク マディラカスクマチュアード

■エドラダワー 10年 ストレートフロムザカスク マディラカスクマチュアードの特徴

エドラダワー 10年 ストレートフロムザカスク マディラカスクマチュアードはホグスヘッドで熟成させた後、マデイラ島で生産される酒精強化ワインとして知られるポルトガルのマデイラワインの空き樽で追熟させたシングルモルトです。
ホグスヘッド樽は容量約220～250リットルとやや小さめな樽で、ウイスキーの熟成に一度使われたバレルを解体して組み立て直したものが一般的です。
マディラワインは世界三大酒精強化ワインの一つであり、一般的なワインに比べてアルコール度数が17～22度と高くなっているのが特徴です。
ワインを醸造する過程で、アルコール度数96度のブランデーを添加することで酒精が強化されています。
エドラダワー 10年 ストレートフロムザカスク マディラカスクマチュアードは昔ながらの製法で蒸溜されたエドラダワーの繊細な原酒を、ホグスヘッド樽で味わい深く熟成させた後、さらにマディララワイン樽で追熟させたことで、複雑かつ独特な風味と追熟によるハーモニーが楽しめる一本です。
さらにストレート・フロム・ザ・カスクでボトリングされており、樽から出したそのままの状態で一切加水していません。
2つの樽を使った熟成と、マディラカスクならではの風味をダイレクトに楽しめる仕上がりになっています。

■エドラダワーで独創的なシングルモルトが生み出せるワケ

エドラダワーはスコットランドで一番小さい蒸溜所として知られており、1825年の開設以来、伝統的な製法でウイスキー造りを続けてきました。
もともとは、農夫たちの協同組合が設立して運営していた蒸溜所であるため、設備もすべて最小クラスで、いわゆる、農家のスコッチ造りの伝統が残されているのです。
年間の生産量は96,600リットルしかなく、シングルモルトで世界トップクラスのシェアを誇るスコットランドのでグレンフィディック蒸溜所の100分の1にも満たない量です。
用いる設備も製造法も長きにわたって維持し続けられたきた一方で、蒸溜所を所有するオーナーは何度か変遷がありました。
2002年からは独創的なウイスキー販売で注目を集める、スコットランドの独立系ボトラーズのシグナトリー社がオーナーになったことで、さまざまなスタイルのシングルモルトがリリースされることになったのです。

■シグナトリー社による独創的なウイスキー造り

独立系ボトラーズというのは、さまざまな蒸溜所からウイスキーを樽ごと買い取り、中の原酒をさらに熟成させたり、樽を交換してて追熟させたり、ブレンドを繰り返すなどして、シングルモルトにはない独自の風味や味わいを追及している事業体です。
スコットランドで最も規模が小さく、ウイスキー職人がわずか3人だけで、わずかな量しか生産できないエドラダワーが、さまざまなシングルモルトをリリースできるようになったのは、シグナトリー社が買収した成果です。
熟成樽として、シグナトリー社が取り寄せしたバーボン樽やマディラ樽、ポート樽、ボルドー樽やシェリー樽、マルサラ樽、シャルドネ樽などさまざまな樽が使用されています。
ボトラーズとしてのシグナトリー社のネットワークを活かし、さまざまな樽を手に入れては、創意工夫を凝らして多様性のある味わいを表現しているのです。
そのため、経営権がシグナトリー社に移ってからは、エドラダワーのラインナップは限定商品も含めかなり多様なラインナップが広がりました。
それまでのオーナーのもとでは、ブレンデッドウイスキーのキーモルトとして使われるに過ぎなかったのが、多様な工夫を施したレアで風味豊かなシングルモルトとして生み出されるようになったのです。
熟成法やボトリングのスタイルにとどまらず、ラベルや装飾にもこだわった個性的なボトルがリリースされています。
シグナトリー社では世界最小の蒸溜所の伝統は守りつつも、自社のノウハウやアイディアを活かし、エドラダワーの魅力を広げるウイスキーを続々と生み出しているのです。