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シグナトリー社が手掛けたエドラダワー10年アンチルフィルタード2002

■長期熟成モルトを使用した手作りウイスキー

「エドラダワー 10年 アンチルフィルタード 2002 シグナトリー」は1825年にスコットランドに設立された、エドラダワー蒸溜所が昔ながらの手作りで仕上げたモルトウイスキーです。
エドラダワー蒸溜所はスコットランドで最も小さな蒸溜所として、地元の農夫によって操業を開始しました。
エドラダワー蒸溜所の設立にあたって地元の農夫たちは、その当時領地を治めていたアソール公から土地を借り入れたと言われています。
エドラダワー蒸溜所は生産人数が大変限られており、生産に携わっている人数はたったの3人です。
ウイスキーの本場・スコットランドでも今はめっきり減ってしまったボトリングまでを手掛けているため、年間に流通する総本数は非常に少ない蒸溜所となっています。
そんな昔ながらの手作りにこだわり続けることよって生産された長期熟成モルトを使用した「エドラダワー 10年 アンチルフィルタード 2002 シグナトリー」ですが、ボトリングは1980年代に創業したボトラー・シグナトリー社が行いました。
エディンバラで創業したシグナトリーの創業者はサイミントン兄弟で、他のカスク（樽）とはヴァッテッドさせないのが特徴です。
またそれぞれにカスクナンバーを記載するのもシグナトリー社の特徴で、これまでに希少価値の高いブランドをいくつも輩出してきました。
ボトラーとしての歴史は比較的新しいほうですが、すでにインディペンデントボトラーズのリーダー的存在となっているのは間違いありません。

■エドラダワー蒸溜所は生産量が圧倒的に少ないのが特徴

スコットランド・南ハイランドにあるエドラダワー蒸溜所はごく少人数でのウイスキー生産をしているため、1週間に造れるウイスキーの総生産量はホグスヘッド樽（内容量250リットル）に換算するとわずか14樽という少なさです。
これは年間にすると96,600リットルで、スぺイサイド地区にある1886年操業のグレンフィディック蒸溜所の年間総生産量が10,000,000リットルという膨大な数字です。
このエドラダワー蒸溜所とグレンフィディック蒸溜所でのウイスキー生産量を比較してみると、いかにエドラダワー蒸溜所のウイスキー生産量が少ないかがわかります。
そのため入手するのが非常に困難でもありますが、その分手に入れたときの喜びは大きいさぞかし大きいことでしょう。
「エドラダワー 10年 アンチルフィルタード 2002 シグナトリーになかなかお目にかかれる機会がないことは、このような理由も背景にあると考えられます。

■シグナトリー社のウイスキーはなぜ酒質がしっかりとしているのか

エドラダワー蒸溜所では通常チルフィルターに通してからボトリングしていますが、このシグナトリー社がボトリングした「エドラダワー 10年 アンチルフィルタード 2002 シグナトリー」はノンチルフィルターで仕上げられているのが特徴です。
シグナトリー社では冷却ろ過を行わずに加水をして46度にまでアルコール度数を調整するノンチルフィルターにて、2002年にボトリングしました。
加水がされている分アルコール度数は低めとなっていますが、ノンチルフィルターとは思えないほどのしっかりとした酒質に仕上がっています。
エドラダワー蒸溜所を所有するシグナトリー社の「アンチルフィルタード・コレクション」は、そのしっかりとした味わいと香りが高い評価を受け、大変人気の高いシリーズです。
「エドラダワー 10年 アンチルフィルタード 2002 シグナトリー」はチルフィルターに通されていないことからまろやかで高い風味残すことができます。
それはまるで粒粉入りクッキーを思わせるような風味で、フルボディのハイランドモルトが持っているハイランドモルトならではの本来の大麦の旨味が味わえます。
そのおいしさはまさに醍醐味と言っても良いほどで、今もなお頑なに設立当初からの伝統的製法でのウイスキー造りを行っているからにほかなりません。
そして今や世界中のボトラーのリーダー的存在となったシグナトリー社が、さらにその魅力を存分に引き出した魅惑の傑作品です。