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エドラダワーの長期熟成モルトで造られたシグナトリーアンチルフィルタード2008

■昔ながらの製法で造られるモルトウイスキー

「エドラダワー 10年 アンチルフィルタード 2008 シグナトリー」は1825年に創業された、スコットランドで最も小さな蒸溜所・エドラダワー蒸溜所が、昔ながらの手作り製法によって生産した長期熟成のモルトウイスキーです。
エドラダワー蒸溜所はごく少人数でのウイスキー生産をしている蒸溜所で、1週間の間に出来上がる樽の量が大変限られています。
しかも使用する樽も250リットル入りのホグスヘッド樽のため、蒸溜した原酒を詰めることができる樽の量はわずかに14樽しかありません。
そんなエドラダワー蒸溜所で造られた原酒を10年かけて熟成し、ノンチルフィルターで2008年にシグナトリー社がボトリングしたのがこの「エドラダワー 10年 アンチルフィルタード 2008 シグナトリー」です。
シグナトリー社では「アンチルフィルタード・コレクション」シリーズと呼ばれる人気シリーズを有しており、毎年エドラダワー蒸溜所の10年熟成モルトをノンチルフィルターでリリースしています。
シグナトリー社はエドラダワー蒸溜所を所有するオーナーでもあるため、オフィシャルリリースボトルのような形でボトラーズリリースできるのが特徴です。
ボトリングする際には冷却ろ過を行わず、46度にまで加水してアルコール度数を調整しています。
ノンチルフィルターでボトリングしているとあって酒質が非常にしっかりしており、シグナトリー社が輩出してきた数々の希少価値の高いボトルの中でも特に人気の高いヴィンテージシリーズです。

■エドラダワーだけはヴァッティングしないシグナトリー

1980年代に創業したインディペンデントボトラーズ（独立瓶詰業者）のシグナトリー社は、エドラダワー蒸溜所を所有するオーナーでもあります。
「エドラダワー 10年 アンチルフィルタード 2008 シグナトリー」をはじめとする「アンチルフィルタード・コレクション」シリーズはシグナトリーで高い人気を誇る人気シリーズで、シグナトリーはこの「アンチルフィルタード・コレクション」を複数樽からヴァッテッドし、冷却ろ過を行わないノンチルフィルターでボトリングしています。
ところが唯一エドラダワーだけは複数の樽とヴァッティングさせないシングルカスクなのがほかの商品と異なる点で、アルコール度数が46度になるように加水して仕上げるのは他のシリーズ商品と同じです。
またシグナトリー社ではエドラダワーのオフィシャルボトルをプライベートボトルとしてリリースすることはしていないため、あくまでもボトラーズリリースという形を採用しています。

■大きな蒸溜所との生産量の違い

少人数でウイスキーの生産を手掛けているエドラダワー蒸溜所は、1825年にもともとは地元の農夫たちが建設したのが歴史の始まりです。
蒸溜所を建設するためにはそれなりの広さを持つ場所が必要だったため、農夫たちはアソール公から土地を借り入れることにしました。
そして南ハイランドのハンプシャーにある、ピトロッホリーの町からさらに東へいった小さな集落の高台に蒸溜所が建設されたのでした。
スコットランドで最も小さな蒸溜所と言われるエドラダワー蒸溜所は、どのくらいのウイスキーを生産できる蒸溜所なのでしょうか。
ウイスキーの本場・スコットランドには、世界一の生産量を誇るシングルモルト・スコッチ・ウイスキーを造っている蒸溜所があります。
現在世界一の生産量となっているのが、マレーに位置する政府公認第1号蒸溜所で知られるグレンリベット蒸溜所です。
2015年にグレンリベット蒸溜所に生産量を抜かれるまで、世界一のシングルモルト・スコッチ・ウイスキーの売上を誇っていたのはスコットランド・ダフタウンにあるグレンフィディック蒸溜所でした。
このグレンフィディック蒸溜所のウイスキーの年間生産量は10,000,000リットルですが、エドラダワー蒸溜所の年間生産量は96,600リットルとその差は歴然です。
これはエドラダワー蒸溜所が少人数でのウイスキー生産を行っていることと、昔ながらの伝統製法を守り続けていることによると言っても過言ではありません。