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エズラB 12年シングルバレルの歴史的背景

■優秀なメーカーが生み出したエズラB 12年シングルバレル

エズラB 12年シングルバレルは、ケンタッキー州オーエンズボロに拠点を持つ、メドレー社が製造した、バーボンウイスキーです。
オーエンズボロは、蒸溜所通りという道の名前が残されているほど、バーボンウイスキー造りが盛んな地域としてい知られています。
メドレー社は、その中でも優秀な酒造メーカーとして知られ、小規模ながら、バーボンの名門として不動の地位を築きました。
メドレー社の歴史にスポットを当てるとともに、エズラB 12年シングルバレルの魅力に迫ります。

■オーエンズボロについて

オーエンズボロは、ケンタッキー州の西北部に位置する、デーヴィス郡にある町です。
「世界のバーベキュー首都」を目指して大規模なバーベキュー大会を実施するなど、ユニークな面を持つオーエンズボロは、バーボンウイスキー造りが盛んな地域としても知られています。
最盛期の頃、オーエンズボロには50以上もの蒸溜所があったそうです。
数ある蒸溜所の中でも特に有名と言われているのが、メドレー社です。
メドレー社は現在「チャールズ・メドレー社」となり、ウイスキーメーカーとして活動を続けています。

■メドレー社の歴史

メドレー社は、19世紀の初めにジョン・メドレーが蒸溜所を建設したことによってスタートしました。
ウイスキーメーカーとしては規模の小さな会社でしたが、1966年にアメリカ政府から表彰され、その実力が公式に認められました。
以降バーボンウイスキーの名門として世界中のウイスキー愛好家たちから支持されています。
メドレー社が製造するバーボンウイスキーは、上品な味わいと芳醇な香りに特徴があるのです。
良質のトウモロコシをふんだんに使い、低アルコール・低温で蒸溜することにより、ほかでは出せない風味を出しています。
メドレー社のピークは、メドレー蒸溜所で製造された時期と言われていますが、上質のバーボン造りは衰えを見せていません。
メドレー社は蒸溜所を売却し、オーエンズボロに蒸溜所を所有していたグレンモア社に一時吸収されてしまいます。
その後UD社の傘下となりますが、C・W・メドレーが蒸溜所を買い取ることにより、チャールズ・メドレー社が誕生しました。
新体制のもとでバーボン造りが行われ、ワッセンズと呼ばれる、シングルバレル・バーボンの開発に成功します。
所有している脾臓の樽を使って造られた新しいバーボンにはキレがあり、名門としての誇りを感じさせます。

■エズラ・ブルックスの誕生

「エズラ・ブルックス」は、メドレー社の最高傑作とも称される銘柄で、「エズラ・ブルックス」には、「清流エズラの小川」という意味があります。
誕生のキッカケは、人気のバーボン「ジャックダニエル」に対抗するためと言われています。
発売されたのは1950年代で、エズラ・ブルックスは瞬く間に人気を呼び、メドレー社の売上に大きく貢献しました。
この功績が、政府から表彰されることになります。

■エズラB 12年シングルバレルの特徴について

エズラB 12年シングルバレルは2007年に日本国内のみ数量限定で販売された、プレミアムバーボンです。
ホワイト・オーク樽で12年以上寝かした原酒を使用し、ゆっくりと時を重ねて熟成されたウイスキーを、手作業でボトリングしています。
1枚1枚人の手によって貼られたラベルには、原酒を寝かせた樽の番号と、瓶詰めをした日付が、記載されているのです。
記入した文字も手書きということで、製造から最終工程までほぼすべて手作業で行われているところに、メドレー社のこだわりが見えます。
エズラB 12年シングルバレルは、エズラ・ブルックスの中でも貴重な存在のボトルで、中古市場でもめったに見かけられないと言われるほどです。
トウモロコシの芳醇な香りと、奥深い味わいが体験できる、魅力的な銘柄です。
エズラB 12年シングルバレルは、ケンタッキー州オーエンズボロにある、バーボンウイスキーの名門が造った、珠玉の一本となっています。
バーボン本来の風味を堪能するなら、おすすめです。