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今はない価値あるボトルに詰められた「グレンフィディック 18年 エクセレンス」


■「グレンフィディック 18年 エクセレンス」とは

1990年代の後期まで、グレンフィディックのウィスキーボトルとして市場に流通していたオールドボトルに18年間熟成させた長期熟成シングルモルトを詰め込みました。
黒色と金色でデザインされた高級感のある洗練されたボトルに、グレンフィディックこだわりの18年物が詰められた、ボトルもウィスキーも両方楽しめる限定品です。
グレンフィディックにしては珍しく辛口テイストを志向しており、刺激も感じられつつも、グレンフィディックならではの熟成香を重んじたフルーティな甘さも持ち合わせており、独特な風味が楽しめます。

■家族で築き上げ守ってきた蒸溜所の歴史

グレンフィディック蒸溜所は1887年にスコットランドの地で、ウィリアム・グラントによって創設されました。
長年勤めあげた蒸溜所を辞め、自らの手で最高のウィスキーを造りたいという夢を実現させるためです。
彼には7人の息子と2人の娘がいましたが、長年抱き続けてきた父の夢を応援したいと立ち上がります。
1886年の夏に9人の子どもたちとともに、1人の石職人の手ほどきを受けながら、家族で一つひとつ石を積み上げていき、1年がかりで手作りで蒸溜所を造り上げたのです。
そして、記念すべき1887年のクリスマスの日に、最初の一滴が蒸溜されました。
その後もグレンフィディック蒸溜所は子どもから孫、ひ孫へと受け継がれており、現在では数少ない家族経営で守られている老舗の蒸溜所の一つとなっています。
創業者の想いや開拓者精神を受け継ぐとともに、蒸溜からボトル詰めまで全ての工程を自社のみで行うというこだわりを持っています。
全てが蒸溜所内で完結するシャトーモルトを造っている蒸溜所は、いまや世界で2つしかありません。
最初から最後まで自らのウィスキーに責任を持つとともに、他者の手には触れさせない、並々ならぬこだわりとプライドを感じます。
全ての工程において専門の職人がおり、職人たちも代々にわたって技術やノウハウを受け継ぎ、創業当時の味わいを保ってきたのです。

■受け継がれる開拓者精神

自分たちの手で蒸溜所を造り、創意工夫をして鹿の谷で最高の一杯を造り上げるというウィリアム・グラントの開拓者精神と情熱は代々継承してきた子孫たちと、技やノウハウを脈々と受け継いできた職人たちに宿っています。
今もなお残る数少ない家族経営によるシングルモルト蒸溜所で、革新を求めて止まなかった創業者の精神が脈々と受け継がれているのです。
例えば、1920年代は禁酒法が施行され、ウィスキー製造業者には真っ暗闇の時代で、スコットランドでも経営が立ち行かなくなり、蒸溜所の数が6つまで減ってしまったような時代です。
どうにか経営を続ける蒸溜所も減産に踏み切る中で、グレンフィディック蒸溜所は驚くべき行動に出ます。
創業者であるウィリアム・グラントの孫であり、3代目の経営者となったグラント・ゴードンは生産量の増産に踏み切ったのです。
業界を驚かせた行動に出た3代目でしたが、禁酒法が解禁された後に一気に市場シェアを伸ばし、グレンフィディックの普及促進をもたらしました。
さらに1960年代、当時のウィスキー市場はブレンデッドウィスキーの全盛期でした。
グレンフィディック蒸溜所でも、創業以来長きにわたってブレンド向けに出荷を続けていました。
創業者のひ孫に当たる4代目のサンディ・グラント・ゴードンは、曾祖父の時代から脈々と受け継がれてきたシングルモルトに並々ならぬ自信とプライドを持っており、またもや業界を驚かす行動に出ます。
スコットランドの地元で密かに楽しまれていただけだったシングルモルトを、世界最大のブレンデッドウィスキー市場であったアメリカのニューヨークに投入したのです。
その個性的な味わいとおいしさがすぐに評判を呼び、グレンフィディックの名を一気に世界へと押し上げるに至ったのです。
現在でも、グレンフィディック蒸溜所はシングルモルトのシェアナンバーワンを誇っています。