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スぺイサイドモルトの特徴が際立つまろやかな味わいの「グレンフィディック 21年 グランレゼルヴァ」


■スぺイサイドモルトファンを魅了する一本

2013年より免税店向けに販売されていた「グレンフィディック 21年 グランレゼルヴァ」は、スコットランド・スぺイサイドにあるグレンフィディック蒸溜所にて21年間熟成されたモルトウィスキーです。
日本国内では2016年1月26日よりサントリーが国内向け正規品として発売していましたが、2013年頃にはすでに並行輸入品として販売されていました。
グレンフィディック蒸溜所があるスぺイサイドで熟成された「グレンフィディック 21年 グランレゼルヴァ」は、まさにスぺイサイドモルトウイスキーの伝統と魅力を体現したかのような仕上がりです。
華やかな香りとバランスの良さが特徴のスぺイサイドモルトは、スコッチウィスキーの中でも比較的飲みやすいウィスキーとして人気があります。
「グレンフィディック 21年 グランレゼルヴァ」はヨーロピアンシェリー樽で21年以上熟成された原酒とアメリカンオーク樽原酒をヴァッティングし、さらにカリビアンラム樽で4ヶ月の期間をかけてマリッジしました。
カリビアンラム樽で仕上げられたことによってまろやかな口当たりと飲み口を生み出し、華やかでフルーティな香りと味わいが楽しめるのが「グレンフィディック 21年 グランレゼルヴァ」の特徴です。
麦芽の風味もしっかりと生きたその味わいは、蜂蜜や青りんごにオークの味わいが複雑さを醸し出している仕上がりです。
フィニッシュは軽やかで、ピートの風味がほのかに感じられるなど、スぺイサイドモルトウイスキーの魅力を余すところなく発揮した銘酒となっています。

■ウィスキーの聖地・スぺイサイド

1886年にスコットランド・スペイサイド地区のダフタウンに建設されてグレンフィディック蒸溜所は、現在ウィリアム・グラント＆サンズ社が所有している蒸溜所です。
スコットランドには「スコッチ・ウィスキーの6産地」と呼ばれる産地があり、ハイランド地方のスぺイサイドはその6つのうちの1つに属するエリアとなっています。
ハイランド地方には数多くのウィスキー蒸溜所がありますが、ハイランドの中心部を流れるスぺイ川流域は特に蒸溜所が林立する地域です。
スぺイ川沿いには実に50もの蒸溜所が建ち並んでいるためこのエリアを特別に区切り、あえて「スぺイサイド」と呼んでいます。
スぺイサイドはさらに7つの特に分けられ、「グレンフィディック 21年 グランレゼルヴァ」を製造するグレンフィディック蒸溜所はダフタウン地区に位置します。
ダフタウン地区の人口は1,500人ほどで、小さな村に7つもの蒸溜所が建設されている「蒸溜所からなる村」でもあります。
1823年にダフタウン最古の蒸溜所としてモートラック蒸溜所が完成し、続いて1887年に創業したのがグレンフィディック蒸溜所でした。
グレンフィディック蒸溜所はモートラック蒸溜所とバルヴェニー蒸溜所に挟まれるような形で建っており、グレンフィディックとバルヴェニーはともにウィリアム・グラント＆サンズ社が所有しています。
銘酒として知られるマッカランを生み出しているマッカラン蒸溜所はスぺイ川が蛇行する場所に、そしてニッカウヰスキーの創業者・竹鶴政孝が修業したロングモーン蒸溜所はエルギン地区に建っています。
ほかにも伝統のある蒸溜所がひしめくスぺイサイドは、まさに「ウィスキーの聖地」です。

■シングルモルトといえばスぺイサイドのグレンフィディック

スぺイサイドは冷涼な気候と良質の水に恵まれた、ウィスキー造りにとって欠かせない環境が整っている場所でもあります。
そんなスぺイサイドに数ある蒸溜所の中で、世界初となるシングルモルトスコッチウィスキーを発売したのがグレンフィディック蒸溜所でした。
グレンフィディックとはゲール語で「鹿の谷」という意味で、1887年にウィリアム・グラントによって創業されました。
グレンフィディックはシングルモルトの先駆者として知られ、現在世界約180の国々でウィスキーが販売されています。
年間生産量が1,000万ℓというのはスコットランドでも最大の生産量です。
この生産量の多さがグレンフィディックが「世界で最も売れているシングルモルト」といわれている理由といえるでしょう。