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■フランスのボルドーワイン樽で熟成したスコッチウイスキー

「グレンギリー １９９９ ワインカスク マチュアード」は、日本未発売のカスクストレングスによるオフシャルバッチシリーズの１本です。
１８５５年にボルドー・メドックの公式な格付けにおいてグランクリュ第３級として格付けされた、由緒正しいフランス産のボルドーワイン「シャトー・ラグランジュ（CH.LAGRANGE）」を貯蔵したワイン樽で熟成させたスペシャルなスコッチウイスキーであるだけに、ワインカスクの影響が強く反映されています。
スコットランド・ハイランド地方の中でも、東ハイランドに位置するグレンギリー蒸留所で造られるウイスキーは、熟したフルーティー香とスパイシーで口に含んだときのフレッシュさが特徴的と言われていますが、テロワールの力が最大限に引き出された赤ワイン樽での熟成により、成熟したダークチェリーのような酸味とオレンジピールやチョコレート、ハチミツやジンジャーを思わせるリッチなフルーツを帯びた味わいが加わり、繊細でなめらかなオークの香りが余韻として優雅に残る素晴らしい逸品に仕上がりました。
ウイスキーと聞いて思い浮かべる琥珀色よりも、ほんのり赤みが強い色合いがエレガントさを増長し、風味や味わいにも奥深さや重厚さが感じられます。
１９年以上の長い熟成期間に吸収した赤いベリーのフルーティーさや薔薇のようなフローラルさは、ほのかなピートとスパイシーなグレンギリーと見事なバランスを生み出しました。
加水して香りを開いていただくのもハイレベルな楽しみ方ですが、炭酸と割って贅沢なハイボールを楽しむのもおすすめです。

■ワイン樽熟成のグレンギリーに合うおつまみとは

最高級ボルドーワイン、シャトー・ラグランジュの樽で熟成したグレンギリーは、フランスとスコットランド両国の影響を受けて双方の良いところが存分に引き出されでいますので、一緒にいただくおつまみの幅も広がります。
ハイランドモルトらしいハチミツやへザー、ほのかなスパイシーさも楽しめる「グレンギリー １９９９ ワインカスク マチュアード」には、ワインでは酸味や塩分が合わせづらいチーズでも良く合いますし、贅沢感のあるポークリエットや野菜を巻いたローストビーフも相性はバツグン。
フローラルで華やかな香りのグレンギリーを食後酒として楽しむのであれば、ピスタチオやカシューナッツのように軽くて香ばしさのあるナッツ類もおすすめです。
炭酸で割るとほどよい爽快感も加わりますので、肉汁あふれるスモーキー風味のソーセージや燻製ベーコン、ニンニクの利いたアヒージョなどもぜひ一緒に味わってみてください。

■こだわりのノンチルフィルタード製法

ウイスキーの製造における「チルフィルタード（chillfiltered）」とは、「冷気」を意味する英語の「chill（チル）」と「ろ過された」という意味を持つ「filltered（フィルタード」から成り立つ言葉で、冷却ろ過されたウイスキーであることを意味します。
ノンチル仕様はこの逆を意味する「ノンチルフィルタード（Non-chillfiltered）」の略であり、「冷却ろ過していない」ウイスキーであるということを指しています。
あえて冷却ろ過を行わないノンチル仕様のウイスキーにはどのような特徴があるのでしょうか。
ノンチルフィルタード製法で造られるウイスキーは「冷却ろ過」をしていないことにより、熟成で育まれた豊富な香味が最大限に引き出された、樽熟成本来の風味を楽しめるという大きなメリットがあります。
琥珀色を失わないための大切なチルフィルター（冷却ろ過）という工程を行わないことで、温度が冷たくなると澱やにごりが出てくる場合もありますが、樽熟成によって生まれたせっかくの恵みを余すことなく活かすためにチルフィルターをあえて省いてボトリングする「ノンチルフィルタード」のウイスキーができたのです。
世界各地の蒸溜所でもノンチルフィルタード仕様のウイスキーは数多く製造されており、代表的な銘柄では「日本のウイスキーの父」と呼ばれるニッカウヰスキーの創業者、竹鶴政孝氏の名を冠した竹鶴ブランドの「竹鶴21年ピュアモルト ノンチルフィルター」や、同じスコッチのアイラモルト「ブルックラディ」、スペイサイドのシングルモルト「アベラワー」などが挙げられます。