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グランツウイスキーの長い歴史から生まれたグランツロイヤル12年の楽しみ方


■グランツの歴史

グランツは、ウィリアム・グラント＆サンズ社が製造・販売するロングセラーのスコッチウィスキーです。
グランツのオリジナルレシピは、何と100年以上も前に考案されたといわれています。
グランロイヤル12年は、そんなグランツの長い歴史の中で誕生しました。
ここでは、グランツの歴史を振り返るとともに、グランツロイヤル12年の特徴や、グランツ愛飲家たちが飲んでいるという、グランツロイヤル12年の味わい方についてスポットを当ててみます。
グラントを製造・販売しているウィリアム・グラント＆サンズ社は、1887年に創業したスコットランドのウィスキーメーカーです。
設立当初は、ブレンド用のウィスキーを造っていましたが、1898年に一番の顧客会社が倒産、ウィリアム・グラント＆サンズ社も倒産の危機に直面します。
倒産のあおりを避けるため、ウィリアム・グラント＆サンズ社は自らブレンダーとなることを決意し、試行錯誤の末誕生したのが「グランツ・スタンド・ファスト」というブレンデッドウィスキーでした。
このウィスキーこそがグランツの原点ともいえるものです。
初めは営業に苦労したものの、徐々に市場を拡大、1919年までには、世界30ヶ国に販路を持ち、契約した代理店は60店ともいわれています。
グランツの人気は衰えることなく、スコッチウィスキー部門では、常にトップ10入りするほどです。
人気スコッチウィスキーといえば、「バランタイン」「シーバスリーガル」「ジョニーウォーカー」の3ブランドが長年上位を占めていましたが、最近この3強に食い込んできたのがグランツです。
2016年には、スコッチ・ウィスキー部門でトップ3に入り、グランツの人気は不動のものとなっています。

■グランツロイヤル12年の特徴

グランツ12年は、1970年代に登場した、グランツ・シリーズの一銘柄です。
グランツはグレンフィディックやバルヴェニーなどのモルトをブレンドしていますが、グランツロイヤル12年もグレンフィディックを中心に、キニンヴィやバルヴェニーをブレンドして造られています。
12年物のオールドボトルは、熟成された複雑な風味を楽しむことが期待できますが、グランツロイヤル12年も例外ではありません。
香り立ちはそれほどないものの、シェリーや麦芽の上品な香りをほのかに感じます。
口に含むと、オールドシェリーが持つフルーティな甘味と香りが広がります。
グランツロイヤル12年の口当たりは比較的スムーズで飲みやすく、グレーンのモルティな味わいがしっかりと口に残ります。
飲み始めは薄めたメイプルシロップやジャムのような甘さを感じ、徐々に麦のビターさをピリピリと感じます。
余韻はフルーティさとビターさが混ざり合います。
グランツロイヤル12年の深い味わいは、12年物で有名なジョニーウォーカーにも匹敵するほどで、オールドボトルの特徴を堪能できるでしょう。

■「グランツロイヤル12年」の味わい方

「グランツロイヤル12年」は、いろいろな飲み方があります。
ストレートで飲むと、ウィスキーが持つ上品な甘さや芳醇さと、グレーンの風味をしっかりと味わうことができます。
「グランツロイヤル12年」そのものの味わいを堪能したい場合におすすめの飲み方になります。
ロックにすると、グレーンの香ばしさに加え、いちごのような果物のフルーティさ、ピートの香りが楽しめます。
ストレートで飲むよりもビターな味が強調されますので、ビターな余韻を楽しみたいというときにおすすめです。
「グランツロイヤル12年」はハイボールにしてもおいしく飲めます。
ピートやモルティな香りがほのかに立ち、ピートとグレーンのフレーバーがしっかりと残ります。
ストレートやロックが苦手な方は、まずハイボールから試してみてはいかがでしょうか。
滑らかで上品な口当たりが自慢の「グランツロイヤル12年」には、オールドボトル特有の魅力が詰まっています。
「グランツロイヤル12年」に出会う機会があったら、一度飲んでみてはいかがでしょうか。