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今はなきウイスキーショップW 4周年記念 シングルカスク 白州2000

■ベビーボトルで飲みやすいウイスキーショップW 4周年記念 シングルカスク 白州2000

ウイスキーショップW 4周年記念 シングルカスク 白州2000はサントリーがウイスキーの魅力を発信するために2010年9月8日にオープンしたウイスキーショップWの4周年を記念して特別発売されたわずか190mlサイズと小さなベビーボトルです。
山梨県にあるサントリーの白州蒸溜所で2000年に蒸溜されたシングルカスクを、ちょうど4周年のオープンと同じ日、2014年9月8日に発売されました。
発売時の希望小売価格はベビーボトルは1本約3,000円ほどと手ごろな価格で、通常の700mlに換算すれば10,000円程度の価格設定でした。
2000年蒸溜で2014年のリリースですので、サントリーのウイスキーとしては熟成期間は若いほうです。
もっとも、往年の愛好者からはさすが直営店で特別販売するだけあって、十分に仕上がった良い樽を選んでいると高い評価を得ています。
樽由来のバニラや青リンゴ、フレッシュオレンジのようなフルーティーさとビスケットのような香ばしい麦の香りが楽しめます。
口に含むとハチミツのような甘さとハーブのようなさっぱり感とともに、オーク由来のタンニンの渋みが感じられ、まろやかで優しい甘みとほろ苦さが交差する面白味のある味わいが長く続いていくのが特徴です。
やや荒々しさを感じるものの、60％という高いアルコール度数の割には、熟成感があり、飲みやすい仕上がりになっています。

■ウイスキーショップWの歴史

ウイスキーショップWは次ーに訪れるビールやワイン、焼酎のブームに比べ、なかなか広い層に浸透しないウイスキーをもっと身近に感じ、楽しんでもらいたいと、サントリーが大阪の堂島にあるサントリービルの1階に2010年9月8日にオープンさせた直営のアンテナショップです。
店名のWには2つの意味が込められています。
一つはウイスキーのWであり、もう一つはウーマンのWです。
ウイスキーに苦手意識があり、オジサンの飲み物と思って距離を置いている女性にも、もっと気軽にウイスキーを楽しんで欲しいという想いが込められています。
女性が仕事帰りや買い物ついでに気軽に立ち寄れるよう、賑わいある通りに面しており、おしゃれなカフェのように明るく開放的なお店となっているのです。
くつろぎのソファを配したリビングセットが置かれているなど、自宅でくつろぐような女性好みの演出もなされています。
カウンターで気軽に15mlずつの試飲もでき、ウイスキーをはじめ、女性好みのおつまみなども販売されています。
ウイスキーショップW 4周年記念 シングルカスク 白州2000のようなミニチュアボトルのラインナップが豊富で、フルボトルだと飲みきれないと感じる女性でも、香味特性の異なるミニチュアボトルを気軽に選んで購入しやすいようになっているのも特徴です。
スモークチーズやスモーク鮭、ドライフルーツやピールにショコラといったおつまみも販売されており、選んだボトルとの相性のいいおつまみをスタッフがアドバイスしてくれるのも、ウイスキー初心者には嬉しいです。

■5年半の時を経て惜しまれつつ閉店

2010年9月8日にオープン、2014年9月8日には4周年記念のベビーボトルも発売されたウイスキーショップWでしたが、残念ながら2016年3月31日をもって閉店してしまいました。
約5年半と長いようで短い期間ではありましたが、サントリーとしてはウイスキーが浸透し、アンテナショップとしての当初の目的を達成したからというのが理由だとのことです。
ここでしか飲めないウイスキーが楽しめると、関西を中心としたウイスキー愛好者の間では人気を得ていたお店だっただけに、ウイスキーの普及が閉店につながるとは皮肉だと、閉店を惜しむ声が相次ぎました。
閉店の情報を聞きつけて、最後の1杯が飲みたいと、サントリーを代表する山崎蒸溜所から1杯、白州蒸溜所から1杯と楽しんでいくファンが押し寄せたのです。