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■超高級コニャックのメゾンといえばヘネシー
ブドウから作られるお酒といえば、ワインやシャンパンが有名ですが、果実酒であるブランデーもその多くがブドウから作られます。
とはいえ、ブランデーの場合、りんごを使ったアップルブランデーや、サクランボから作ったチェリーブランデーなどもあり、必ずしもブドウに限定されないのが特徴です。
高級ブランデーのメゾンとして知られるヘネシーは、コニャックというお酒を作るために厳密に定められた規定により、ユニ・ブランという種類のブドウだけを使っています。
これが、コニャック地方が定めるところのコニャックと呼ぶお酒にするための条件ですので、ブドウ以外から作ることはありません。
ただ、三大高級ブランデー産地の一つであるカルヴァドスはりんごを原料にしていますので、地方によって特色があるといえます。
コニャックと同じく高級ブランデーの産地で知られるアルマニャック地方では、コニャックと同じくブドウを用いて作ります。
そんなコニャックを代表するメゾンはいくつかありますが、もっとも有名なのは、ヘネシーでしょう。
創始者がアイルランド人というのもいささか珍しく、話題性は豊富です。
1765年の創業から数え、250年を超える長い歴史を持つことから、コニャックとなるための条件である、樽での熟成2年以上という規定をはるかに超える100年以上も熟成されている原酒、オー・ド・ヴィーを含む樽の数は何と35万樽以上と言いますから、ヘネシーが特別だと言われる理由は数多く存在すると言えそうです。

■高級ブランデーの代名詞がコニャック
「コニャックは高級ブランデーのこと」という考え方をしている人は多いと思われますが、高級ブランデーであってもコニャック地方以外で作られたブランデーはコニャックとは言いません。
また、アルマニャック地方で作られる高級ブランデーはアルマニャックと呼ばれるため、この二つは特別と言えます。
それ以外の場所で作られるフランスのブランデーはすべて、いくら品質がよく高級であろうと「フレンチ・ブランデー」としてひとまとめになるのが特徴です。
コニャックを作り出した最大の功績を持つのが、ヘネシーの創始者であるリシャール・ヘネシーですが、コニャック地方の作り方は銅製のポットスチルを使い、単式蒸留を2回行うこととされています。
ヘネシーでは、この蒸留回数をさらに多くしているため、より不純物を多く取り除いたクリアなブランデーができるため、高級ブランデーの名をほしいままにしているのでしょう。
アルマニャックは、アルマニャック型と呼ばれる連続式蒸留器を使い、1回だけ蒸留します。
そのため、コニャックに比べるとより野性味あふれる味わいと表現されることが多いのが特徴です。

■バブル期の日本でのヘネシーは
ヘネシーは19世紀には日本にも販路を広げ、幕末に初めてヘネシーが入ってきたという記録が残っています。
ただ、日本でヘネシーの名が一般的に知られるようになり、さらにはクラブなどでブランデーを注文するセレブが増えたのは、やはりバブル期ならではでした。
その頃、ヘネシーは日本に向けて限定品を販売するなど、日本がバブル景気に沸いていることを、会社としてしっかり認識していたと考えられます。
そんなヘネシーは、創業者の名を取った最高級と呼ばれるコニャックを販売し、商品ラインナップがとにかく充実していますが、「ヘネシー エクストラ ノスタルジー・ド・バニョレ」は、その中でもかなり特別なヘネシーです。
何が特別かというと、ヘネシー迎賓館に招かれた人しか手に入れることが出来ず、ほんの少ししか作られていない非常に貴重なヘネシーだからです。
箱入りとなっており、箱の内側には美しい迎賓館と広い庭でテーブルに着く紳士淑女が描かれており、さらには「ヘネシー エクストラ ノスタルジー・ド・バニョレ」に関するパンフレットが付いています。
まさに、ヘネシーのフラッグシップともいえる希少かつ超高級なコニャックと言っても過言ではないのが、「ヘネシー エクストラ ノスタルジー・ド・バニョレ」なのです。