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柿右衛門の色絵をもとにした2009年のサントリーコレクションボトル


■2種類とも有田焼ボトルでの発売となった2009年
「サントリーウイスキー 響21年 有田焼 色絵竹梅寅文瓶（いろえたけうめとらもんびん） 2009」は、サントリーの「スペシャルボトルコレクション」の一種として2009年に販売された商品です。
ボトルの中に詰められているのは「響21年」で、厳選した酒齢21年以上の希少なモルト原酒と、同じく酒齢21年以上の貴重なグレーン原酒をブレンダーの匠の技で丁寧にブレンドしたプレミアムウイスキーとなっています。
甘美で優雅、そして上品で気品のある長期熟成ならではの香りと滑らかな口当たりが特長です。
「サントリーウイスキー 響21年 有田焼 色絵竹梅寅文瓶 2009」は柿右衛門の色絵をもとに、古来勇敢で魔除けの力を持つという虎の意匠をあしらわれました。
竹と一緒に厳しい寒さの中でも花開く梅が添えられ、華やかさとめでたさを加えています。
2001年から発売が開始されたサントリーのやきものを器に使用する「スペシャルボトルコレクション」は、2014年まで常に有田焼と九谷焼のボトルでのセット販売が行われてきました。
しかしこの2009年度だけは2種類とも有田焼のボトルが使用された年となっており、もう1種類の「サントリーウイスキー 響21年 有田焼 色絵栗樹文十二角瓶 2009」も有田焼のボトルです。
「サントリーウイスキー 響21年 有田焼 色絵栗樹文十二角瓶 2009」は腰の部分がシェイプしたスリムなボトルになっているのに対し、「サントリーウイスキー 響21年 有田焼 色絵竹梅寅文瓶 2009」のボトルは腰の部分が丸く膨らんだ形状に仕上がっています。
日本の伝統美と匠の技を大切にする、サントリー自慢のコレクションボトルの一本です。

■「響」のボトルに込められている意味とは

「サントリーウイスキー 響21年 有田焼 色絵竹梅寅文瓶 2009」は特別な「コレクションボトル」のため、通常の「響21年」が詰められているボトルとは全く形状が異なります。
通常の「響」は24面カットのデキャンタボトルとなっており、この「24」というカット数にはいくつかの意味が込められています。
24には「1日を刻む24時間」という時間と、「季節の移ろいを表す24節季」という時季の意味があります。
ウイスキーは蒸溜されてから熟成し、眠りから目覚めるまでに長い時間を必要とします。
1日24時間のときを24節季かけて樽の中で静かに過ごし、21年の歳月を経て誕生するのが「響21年」なのです。
サントリーの創業者・鳥井信治郎がウイスキー造りを始めてからおよそ90年の歴史を刻んだ今、「響」の中には過去と未来という時間の絆が息づいています。
現在は春夏秋冬の4つの季節に分かれていますが、かつての日本では四季を6つに分ける「二十四節季」が使用されていました。
今ではもう使われなくなった「二十四節季」には立春や夏至、春分などがありますが、それらは今も人々の日常に根付いた文化として残っています。

■日本の伝統美を随所に散りばめた「響」

「響」のラベルに使用されているのは越前和紙と呼ばれるもので、約1,500年もの歴史を持つ伝統的な和紙です。
柔らかな艶と気品を讃える越前和紙は、楮（こうぞ）や三椏（みつまた）を原料に造られます。
「響」のラベルをプロデュースしたのは新進気鋭の和紙デザイナー・堀木エリ子で、「響」にふさわしいラベルになるようにと丁寧に漉き上げられました。
さらにラベルに書かれた墨跡鮮やかな「響」の文字は、書家・荻野丹雪がしたためたものです。
余白の美や奥ゆかしい艶、そして潔い色合わせなど、日本人の美意識を感じさせるたたずまいとなっているのが特徴です。
この「響」の文字は「サントリーウイスキー 響21年 有田焼 色絵竹梅寅文瓶 2009」のボトルネックに巻かれた金色の帯にもしっかりと見ることができます。
通常の「響」のボトルネックの帯では、「深紫（こきむらさき）」という色が使われています。
古来より日本では紫は高貴な色とされ、飛鳥時代の「冠位十二階」制度では最高位の冠色に定められていました。
「響」にはそんな伝統の美と技が随所に散りばめられた、日本文化の装いを纏ったウイスキーなのです。