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ハイランドパーク・フルボリュームはユニークなバランスが楽しめるウイスキー

■ハイランドパークとは？

ハイランドパークは、スコットランドの最北部に位置する、シングルモルトの老舗蒸溜所です。
ハイランドパークが造り出すウイスキーには、香り・味ともに抜群のバランスがあると高い評価を受けていますが、フルボリュームは、蒸溜所の持ち味をユニークな形で表現しているウイスキーになります。
ここではハイランドパークの歴史を振り返りながら、フルボリュームが誕生した背景についてスポットを当ててみます。

■ハイランドパーク蒸溜所の歴史

ハイランドパーク蒸溜所は1789年、オークニー諸島に誕生しました。
スコッチ・ウイスキーのフレーバーに欠かせないのがピート（泥炭）とヘザーですが、ヘザーはオークニー諸島に住む人々にとって、古くから身近な存在の植物です。
オークニー諸島のピートは、ヘザーが長い年月をかけ、幾重にも層を重ねて形成されたもので、ウイスキーの原料となる麦芽を乾燥させるときに使用されます。
スコッチ・ウイスキーは、スモーキーな香りに特徴があることでよく知られていますが、これはピートの煙をたっぷりと含んだ麦芽が使われていることを物語っています。
ハイランドパーク蒸溜所の蒸溜方法は今も昔と変わらず、200年以上同じ工程を経てウイスキーは造られているのです。
ピートが豊富に広がる地理的条件と伝統的なウイスキー製造技術が背景となって生まれたハイランドパークのウイスキーには、ほかでは出すことのできない魅力があります。
世界中に多くのファンを持つハイランドパークですが、アメリカの専門誌『スピリッツ・ジャーナル（Spirit Journal）』では3度（2005・2009・2013年）にわたり『ザ・ベスト・スピリッツ・イン・ザ・ワールド』を獲得するなど、専門家からも高い評価を得ています。

■ハイランドパーク・フルボリューム誕生背景

ピートの香りとシェリーの香り、ドライさとフルーティーな味わいというふうに、ハイランドパークのウイスキーは、バランスの良さに定評があります。
『ハイランドパーク フルボリューム（HIGHLAND PARK Full Volume）』は、2018年に限定品としてリリースされた、シングルモルト・スコッチウイスキーです。
フルボリュームの特徴は、ウイスキー造りと音楽創作をコラボさせた点にあります。
ウイスキー造りでは、原酒を寝かせるカスク（樽）の特徴と、フレーバーが持つ「波」の組み合わせが大切です。
同じように良い音楽を作るには、音の周波数を適切にチューニングすることが前提となります。
どちらもバランスが欠かせないというのが、フルボリューム誕生の背景ですが、バランスを大切にしてきたハイランドパークらしい構想といえるでしょう。
ウイスキーのボックスの側面には、ウイスキー製造に使用された、ピートなどのフレーバーの強さを表現する、音量を調節するつまみが描かれていますが、これはフルボリュームという名前の由来が、音楽でいう「最大の音量」という意味から来ていることを示しています。
フルボリュームが音楽創作のイメージから生まれたことがわかるように、漆黒のボトルとボックス全体のデザインは、ギターのアンプがモチーフとなっています。

■フルボリュームの特徴

フルボリュームは、アメリカンオーク・バーボン樽で熟成した原酒を、100％しています。
原酒は1999年に蒸溜されたもので、ボトリングされたのは2017年です。
ウイスキーは淡い黄色で、明るくクリアな色合いに特徴があります。
香りはピートをはじめバイナップルやバニラ、マンゴーなど、さまざまなものがバランス良く合わさり、統一感がありますが、さすがハイランドパークのシングルモルトといったところでしょうか。
フルボリュームの味わいは、香りと同じく異なるフレーバーで構成されています。
口の中に含むと、ピールのスモーキーさやバニラの甘み、そしてレモンピールの酸味が、それぞれ自己主張しつつも適度なハーモニーを奏でます。

■ハイランドパーク・フルボリュームを味わってみてください

何世紀も前から、使用する素材のバランスを活かした美味しいウイスキーを造り続けるハイランドパーク。
その銘柄から生まれたフルボリュームも、バランスの取れた味わいと香りを兼ね揃えています。
お気に入りの音楽をかけながら、フルボリュームを味わってみてはいかがでしょうか。
音楽が奏でる旋律と、フルボリュームの持つ味のハーモニーが同化するのを感じるかもしれません。