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世界的にも稀な逸品！ ハイランドパーク 1976年 オーカディアン ヴィンテージの歴史について紹介

■ヴィンテージのウイスキー

ウイスキーの世界にはヴィンテージという概念があります。
文字通り古酒という意味ですが、ただ蒸溜してから年数が経っただけではヴィンテージの称号は与えられません。
ウイスキーの熟成にはプロによる湿度や温度の管理、そして日々のチェックが不可欠です。
樽や原酒の品質が高く、また数十年にわたるプロの管理のすべてが揃ってウイスキーはヴィンテージへと変貌していきます。
そのため、ウイスキーにおいて「ヴィンテージ」と呼ばれるものはただ古いのではなく「古くてかつ優れている」逸品です。

■年代によって大きく異なります

ウイスキーが造られるようになって数世紀あまりの中、その製法は常に試行錯誤が行われてきました。
ウイスキーの工程に変化があった年代として挙げられるのが1970年代です。
生産の効率化が進み、アメリやヨーロッパでそれまで行われていた伝統的な製造方法が減ったのがこの時期です。
そのため1960年代以前と1970年以降ではウイスキーの風味や香りにも違いが生じています。
ウイスキーにとって大きな分岐点となったこの年代の原酒を惜しむことなく使用したのが、スコットランド北部のハイランドパーク蒸溜所による「オーカディアン ヴィンテージ」シリーズです。
このシリーズではこれまでに1964年、1968年、1970年、1971年、1976年それぞれの年に仕込まれた原酒を使ったウイスキーが販売されております。
40年から50年以上の年月が経っている原酒自体が非常に貴重であり、さらに60年代と70年代それぞれのウイスキーが揃っているということで、発売当初から世界各国のマニアから注目を集めました。
またそれぞれの販売数は非常に少なく、多かったとしても2,000本足らずしか出荷されていないため、希少価値が非常に高いです。
ハイランドパーク 1976年 オーカディアン ヴィンテージにいたっては893本しかこの世に存在しません。
最も権威ある蒸溜所の一つとして有名なハイランドパーク蒸溜所の、しかも何十年にわたって熟成された原酒が詰められたこのウイスキーは、非常にコクのある香りを持っています。
また、スコットランド北部で作られたウイスキーが持つ強いスモーキーさを感じさせ、そしてその後ろには深みのある甘さもあるため、一口飲めばそのハイクオリティーさに舌を巻くでしょう。

■長らくスコットランドでウイスキーを作り続けてきました

シリーズ名にあるオーカディアンとはスコットランド北部のオークニー諸島で暮らす人々を指す言葉です。
ハイランドパーク蒸溜所はオークニー諸島に属する島の一つ、メインランド島にあります。
オークニー諸島の人々は自分の出自に並々ならぬ誇りを抱いており、スコットランド人である以前に自分はオーカディアンだと捉えています。
「オーカディアン ヴィンテージ」シリーズもこの島に住まう人々や固有の文化遺産、また神話や伝説をコンセプトに造られた銘柄です。
嗜好品であるお酒はただ飲んで味わうばかりでなく、その銘柄に込められた想いや造られた土地の風土、または職人たちのこだわりなどに想いを馳せればより楽しめます。
スコットランドの中でも特異な文化を持つオークニー諸島を知ったうえでオーカディアン ヴィンテージを口にすれば面白さも増すでしょう。

■ヴィンテージウイスキーの楽しみ方はさまざま

その中に何十年という時間が詰まっているヴィンテージウイスキーの楽しみ方はさまざまに挙げられます。
複数本用意できた場合はそれぞれを飲み比べ、年代の違いによってどのような変化が生じるのかを体験してみるのも良いでしょう。
また、自分や大切な人が産まれた年、あるいは創立年や受賞年など記念すべき年度のものを所有するのも楽しみ方の一つです。
特別な日に開けるのも良し、飾っておくのもよし、ヴィンテージウイスキーはその持ち主に多種多様な喜びをもたらせてくれます。
あらゆる魅力を持っているヴィンテージウイスキーをぜひ手に入れてみてください。