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ハイランドパーク12年 ヴァイキング オナーの誕生秘話を知る

■定番ボトルのハイランドパーク12年

ハイランドパークは、スコットランドの最北端にある、ハイランドパーク蒸溜所で造られている、アイランズ・モルト・ウイスキーです。
ハイランドパークのラインナップはいくつかありますが、中でもハイランドパーク12年は定番のボトルで、ブランデッド・ウイスキーの主要原酒にもなっています。
ハイランドパーク12年ヴァイキングオナーは、従来のハイランドパーク12年の出荷が終わった後に登場しました。
ハイランドパークのふるさとである、オークニー諸島に根付く、ヴァイキング文化がモチーフになっているということですが、ここではハイランドパーク12年ヴァイキングオナー誕生背景に、スポットを当ててみます。

■銘酒を生み出すスコットランドの最北端にある蒸溜所

オークニー諸島は、スコットランド本島の北側に位置し、70ほどの島で形成されています。
その中のメインランド島に、ハイランドパーク蒸溜所があります。
ハイランドパーク蒸溜所は1798年、デビッド・ロバートソンによって設立されました。
蒸溜所が設立する前、ハイランドパークには、マグナス・ユンソンという伝説的な人物の密造所があったという言い伝えがありますが、真偽の程は定かではありません。
ハイランドパーク蒸溜所設立当初の名前も、正確な資料が残されていないため不明です。
ハイランドパーク蒸溜所は設立されてから何人も経営者が変わりましたが、1999年から、エドリントングループがオーナーになりました。
ハイランドパークは、オークニー諸島産の大麦とピートを使って造られます。
ピートは、その土地に生息する花や植物によって形成されますが、オークニー諸島のピートは、ヘザーがメインです。
ハイランドパーク蒸溜所では、昔から伝わるフロアモルティングを行っています。
原料の大麦を発芽させ、成長した麦芽をピートを使って乾燥させていきます。
ハイランドパークは、スモーキーでハニーな風味に特徴がありますが、これはヘザーがたっぷりと含まれたピートで、大麦を焚きつけるためといわれています。
こうして造られたウイスキーは、オークニー諸島のピートが感じられる、個性豊かなものに仕上がります。
ハイランドパークはこれまでウイスキー専門誌が実施している賞に何度も輝き、国内外で高い評価を得ています。

■地元に根付くヴァイキングの逸話がウイスキーに

ハイランドパーク12年ヴァイキングオナーは、オークニー諸島に根付くヴァイキング文化からヒントを得て誕生しました。
オークニー諸島は1468年にスコットランドに支配されますが、それ以前は北欧ヴァイキングの拠点となったり、ノルウェーに支配されたりしたため、ヴァイキングの文化とは切っても切り離せない関係にあります。
オークニー諸島の住人は、スコットランドの伝統的な民族衣装である、タータンチェックを着用せず、自分たちのことを「スコット人」と呼ばずに「オークニー人」と称する傾向があります。
島民の多くは、自分たちのルーツはヴァイキングにあると考えています。
初めてのハイランドパーク12年がリリースされたのは1979年で、ハイランドパーク12年ヴァイキングオナーは、ハイランドパーク12年のパッケージをリニューアルする形で2017年に登場しました。
新しいデザインのモチーフは、ノルウェーの世界遺産「ウルネスの木造教会」にある壁面装飾です。
教会の建物は、キリスト教とヴァイキングの建築が融合した、ウルネス様式が色濃く反映され、壁画装飾にはウルネス様式の特徴がよく表れています。

■ハイランドパーク12年 ヴァイキング オナーの魅力

ハイランドパーク12年ヴァイキングオナーの魅力といえば、なんと言ってもピートの力強さを感じられる点でしょう。
ヘザーがメインのピート香は甘く、華やかさを感じます。
スモーキーさに加え、ウイスキーからはバニラやフローラルな甘い香りも漂います。
柔らかな口当たりなうえ、スモーキーさとシェリー樽で熟成された甘さやスパニッシュオーク樽のスパイシーさなど、複数のフレーバーを上手にまとめています。
バランスの取れた風味が口いっぱいに広がり、飲む人を幸せな気分にしてくれます。

■ヴァイキング精神を感じられる一本

オークニー諸島の自然の恵みと伝統的な技術で造られた、ハイランドパーク12年ヴァイキングオナー。
パッケージからは、地元のヴァイキング精神を感じることができ、ますます魅力的になりました。
オークニー諸島に根付く独特の文化と歴史に思いを馳せながら、ヴァイキングオナーを楽しんでみてはいかがでしょうか。