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■他とは違うこだわりの製法

ジャックダニエルでは1866年にアメリカのテネシー州の清涼な水が湧き出る地に蒸留所を構えて以来、一貫して伝統の製法を守り抜き、スチールも創業当初から同じ物を使い続け、チャコール・メローイングに用いる木炭も熟成させるための樽も全て自社で手作りするという大きなこだわりを持ち、そのこだわりと製法が現在に至るまで脈々と受け継がれています。
こだわりの伝統製法であるチャコール・メローイングでは、創業以来、ジャックダニエルの全てが刻まれているスチールで蒸留されたばかりの蒸留酒を、手間暇かけて作ったサトウカエデ製の木炭を詰め込んだろ過槽で、一滴一滴ゆっくりとろ過しながら磨いていきます。
これによってウイスキーにまろやかさや色の変化が生まれるわけですが、ジャックダニエル ジェントルマンジャックでは何とこのチャコール・メローイングを2回繰り返しています。
一滴一滴ろ過するという非常に手間と時間のかかる作業を、熟成後にもう1度行うことで、他のジャックダニエルよりさらに磨き抜かれ、滑らかで非常にスムースなウイスキーへと変化します。
2回のチャコール・メローイングを行うことから、時間と手間がかかり、生産量が限られるので、レアなテネシーウイスキーとして希少な存在であり、コアなファンに愛され続けています。
香りはバニラやキャラメルのスウィーティーでバランスのとれた香りにほのかなフルーティさも感じられ、味わいはやや甘さも感じるスムースながらも豊かな味わいが魅力です。
ジェントルマンの名前らしく、女性にも好まれる香りでと味わいが楽しめるので、男性だけでなく女性にも飲んでほしい逸品です。

■ジャックダニエル ジェントルマンジャック誕生までの歴史

ジャックダニエルが1966年にアメリカ初の蒸留所を開設して以来、同じスチール、同じ製法でウイスキーが造られてきました。
もっとも、決して平たんな道のりではなく、戦争や禁酒法などの困難を乗り越え、また多くのマスターディスティラーの死も経験しています。
ジャックダニエルは1911年に他界していますが、そのあとを継いだ甥をはじめ、5代目までは就任後ほどなく亡くなるなど志半ばで交代するケースも多く、ある意味、悲運な時代が続いていました。
1988年になり、6代目マスターディスティラーとして就任したのが、リンチバーグ出身のジミー・ベッドフォードです。
彼が就任したのと同じ年に、二度のチャコール・メローイングを行う、ジャックダニエル ジェントルマンジャックが産声をあげ、新製品として発売されることになったのです。

■こだわり抜かれた2度のチャコール・メローイング

ジャックダニエルのウイスキー造りでは1866年の創業時からチャコール・メローイング製法が受け継がれています。
そのために自社製の特別な木炭が使われるのですが、硬いサトウカエデの木を角材にして、ヤグラ状に組み屋外で乾燥させるところからスタートします。
2週間から3週間かけて乾燥させた後、本来は難しいとされる屋外での木炭づくりを独自開発の製法で行い、一気に燃やして木炭にしています。
この木炭を使って一滴一滴じっくりとろ過することで、ジャック ダニエル独自の味わいが生み出されます。
ジェントルマンジャックでは熟成後に再度チャコール・メローイングを施すという手間をかけていることから、他のジャックダニエルシリーズに比べても、よりスムーズな味わいが楽しめます。
熟成に使われる樽も自社オリジナルで、ウイスキーに色や香り、風味を与える重要な役割を担うホワイトオークの新樽を職人が手作業で作り上げています。
テネシーウイスキーでは新樽を使わなければならないというルールがありますが、ジャックダニエルでは樽はウイスキーのできを左右する極めて重要なものという信念から、既成の樽ではなく、自社の職人による匠の技で作り上げています。
こうした手間暇とこだわりが詰め込まれたジャックダニエル ジェントルマンジャックは、秀逸な味わいを楽しませてくれます。