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■匠の技で選び抜かれた秀逸品

ジャックダニエル シルバーセレクト シングルバレルはジャックダニエルの貯蔵庫の中でも、天使のねぐらと呼ばれる最高の場所で貯蔵された樽の中から、さらに7名のマスターテイスターによって厳選され、1つの樽からのみボトリングされる逸品で、ウイスキー通に特に好まれるジャックダニエルの傑作品とも呼ばれています。
ジャックダニエルに共通する一滴一滴丁寧にろ過されるチャコール・メローイング製法によって生み出されるスムースさと、シングルバレルウイスキーでしか感じることができない芳醇さとコクを兼ね備えた、複雑なバランスが融合した秀逸なウイスキーです。
1つの厳選された樽から引き出された芳醇なバニラとキャラメルの香りが楽しめ、口に含めば口いっぱいに熟成由来の甘さが広がります。
アルコール度47%と他のジャックダニエルシリーズより高いアルコール度数を持ち合わせ、芯のある力強いコクも味わうことができます。

■誕生の歴史

1866年にジャックダニエルの蒸留所がウイスキー造りに最適な清涼な湧き水が得られるテネシーの地に開設されて以来、ずっと同じスチールとずっと変わらぬチャコール・メローイング製法が受け継がれています。
もっとも、その伝承の歴史はある意味、波乱と悲運がまじりあった側面もあり、ジャックダニエルが1911年に60代で早逝した後、そのあとを継いだ甥の2代目マスターディスティラーをはじめ、5代目に至るまで、わずか数年程度の就任期間で亡くなっているのです。
そうした悲しい歴史もあったなかでも、ウイスキー造りの製法は脈々と受け継がれ、創業以来変わらぬ製法や設備を守り続けてきました。
そして、1988年にリンチバーグ出身のジミー・ベッドフォードが6代目マスターディスティラーとして就任すると、二度のチャコール・メローイングを行うジェントルマンジャックが新発売されるとともに、1997年にはジャック ダニエル シングルバレルのブランドが立ち上げられます。
シングルバレルはジャック ダニエルの貯蔵庫のトップ階層から、さらに厳選されるものですが、その厳選をマスターディスティラーが自らが行い、独自の味わいを持つ樽を見極めています。

■熟成貯蔵と選定

シルバーセレクト シングルバレルの製造には熟成貯蔵庫と、匠による厳選がカギを握っています。
ジャックダニエルの貯蔵庫はテネシーの丘に点在しています。
テネシー州は寒暖差が非常に激しい地域で、夏の気温は30度を超えるのに対して、冬は氷点下にも達します。
季節の移り変わりと気温の変化を通じて、樽が膨張と収縮を繰り返しながら熟成が進んでいきます。
膨張や収縮する瞬間にウイスキーが樽に染みこんだり、逆に押し出されたりしながら、木の成分を取り込むことで、ウイスキー独特の樽香や、樽の素材によっても影響を受ける味わいが生まれてきます。
琥珀色や熟成された紅色のような色味が生まれるのも、樽の成分を吸収することに由来します。
テネシーでウイスキーを造るには新樽を用いることが義務付けられていますが、ジャックダニエルでは職人が樽も手作りしています。
新しい樽を用いることで、短期間で樽の成分を多く取り込むことができます。
そのため、ジャック ダニエルでは一般的なウイスキーのように年数で熟成度を見極めるのではなく、実際に1樽ずつテイスティングをしながら判断をしています。
ジャック ダニエルでは一度、貯蔵庫に入ると位置も変えることなく、ずっと同じ場所で熟成させます。
貯蔵庫の位置や樽が置かれる場所でも、熟成度合いやスピードが異なってきます。
中でも貯蔵庫の最上段にあたる天使のねぐら(Angel’s Roost)と呼ばれる場所は、最も熟成が早く進む好位置にあたります。
シングルバレルは天使のねぐらで熟成された樽の中から特に出来が優れたものを7人のマスター・テイスターが選びだし、他のジャックダニエルシリーズとは異なり、他の樽とは混合させることなくボトリングされた、洗練されたウイスキーです。