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■世界に名だたるコニャックの三大銘柄
コニャックはブランデーを基本に作られるお酒ですが、その作り方には細かな決まりがあるため、最高級ブランデーという呼び方がされることもよくあります。
また、フランスはコニャック地方で作られるものだけに限定されていることから、日本でいうところの、非常に有名な地酒といったイメージに置き換えるとわかりやすいかもしれません。
そんなコニャックには世界三大ブランドがあり、その一つとしてよく知られているのがヘネシーです。
1765年、アイルランド人であるリチャード・ヘネシーによって設立されたヘネシーのコニャック蒸留所は、5代目である直径子孫のキリアン・ヘネシーが従兄弟であったモーリス・リチャードの後を継いで、1970年に入ってからCEOに就任します。
このキリアン・ヘネシーは1971年にモエ・エ・シャンドンと業務提携を結び、モエ・ヘネシーを誕生させた人物です。

■正式名称は意外と知られていない
海外のブランドですので、日本人が会社の正式名称を知らないというのは不思議なことではありませんが、ヘネシーとして知られるコニャックの有名ブランドを世に送り出している会社の正式名称は「ジャズ・ヘネシー&カンパニー」と呼びます。
モエ・エ・シャンドンをはじめとして、ルイヴィトンとも合併し、モエ・エ・ルイヴィトンを誕生させるなど、異なる企業と業務提携を行うコングロマリットとしては、世界有数の高級ブランドを作り出したことで、ヘネシーの歴史におけるキリアン・ヘネシーの会社に対する貢献度と、ヘネシーを世界的に有名な企業に育て上げたという功績は見事なものとしか言いようがありません。
とはいえ、その後、経営不振に陥ったことによって、残念ながらオートクチュール・ハウスとして有名なクリスチャン・ディオールS.Aのオーナーであるベルナール・アルノーによって買収されてしまいますが、それでも103歳で亡くなるまで同社でCEOを務めたというのですから、すごい人物だったのは確かです。

■ヘネシーのコニャック
ヘネシーの歴史も順風満帆とはいかなかったことが分かりますが、そんなヘネシーが作り出すコニャックは芳醇な香りと甘い口当たりが特徴の、最高級品と言われています。
どこのコニャックブランドも、自社ならではの味わいを持っているものですが、ヘネシーは甘い口当たりということで、日本人の口に合うかもしれません。
1765年に創業者であるリチャード・ヘネシーは、自らの名前を付けた「ヘネシー」というブランド名でのコニャックを世に送り出しますが、このコニャックが世に比類なきコニャックとして大絶賛されることになったというのですから、コニャック作りの才能に長けた創業者だったといえます。
今でこそコニャックといえばコニャック地方で作られた物でなければなりませんが、もともとコニャック地方がコニャック作りに非常に最適な場所というわけではありませんでした。
そのため、コニャックで作るワインは酸味が強く、アルコール度数も低い、何とも中途半端なワインだったのです。
それを変えたのが、コニャック地方のワインを買い取ったオランダ人貿易商で、特に深い考えもなくあることをして蒸留したところ、味も香りも得も言われぬ素晴らしいものが出来あがったのです。
そのあることとは、「焼く」という工程でした。

■コニャックの製造法の確立
このオランダ人の何気ない行為から、コニャック地方のワインはブランデーとなり、さらに上質のコニャックへと変遷を遂げていったのです。
リチャード・ヘネシーは将校という高い身分にあったにもかかわらず、コニャックに魅せられ、どんどん製造にのめり込んでいきました。
その結果、今のヘネシーがあるといえます。
ヘネシーでは、この偉大な創業者の功績をたたえようと、創業250年を迎えた節目の年に「ジェームズ ヘネシー」を発売しました。
リチャードの息子・ジェームズもまた、ヘネシーの功績に多いに貢献した人物です。
デザイナーのマーク・ニューソンとのコラボで生まれた美しいデキャンタボトルの中には、ヘネシーの技術の奥義が詰まった、滑らかなコニャックが入っています。