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ジョニーウォーカーグリーンラベル15年から感じる世界覇権までの歴史

■熟成15年以上のシングルモルトのみをブレンドした複層的な味わい

ジョニーウォーカーは世界最大のスコッチウイスキーブランドで、約800万樽と言われる原酒のストックからブレンドされる、スコットランドを代表するブレンデッド・ウイスキーブランドです。
ジョニーウォーカーグリーンラベルは、広く愛されるレッドラベルやブラックラベルよりも、高級品となっています。
グリーンラベルは15年以上熟成のシングルモルトだけをブレンドし、グレーンウイスキーを使用せず製造されたウイスキーです。
キーモルトは4種類で、スカイ島唯一の蒸溜所「タリスカー」、スペイサイドの「リンクウッド」、「クラガンモア」、そしてアイラ島の「カリラ」と公表されています。
それぞれのモルトの個性が感じられながらも、丹念にブレンドされ、複層的でバランスの取れた味わいとなっています。
グリーンと名付けられている通り、草のような香りがほのかに感じられ、フレッシュフルーツ、樽香、スモーキーさ、コクのあるバニラ、サンダルウッドの香りなど、単一のモルトウイスキーにはない奥行きのある個性が絶妙なバランスで成り立っています。

■スコットランドの小さな店から世界最大のブランドになるまで

1819年、ジョン・ウォーカーは、スコットランドのキルマーノックで食料雑貨店を開業させました。
ジョンは、当時14歳で、亡くなった父親から受け継いだ農場を売って得たお金を使っての開業でした。
そこで紅茶やスパイスのブレンドにアイディアを得て、ウイスキーのブレンドを始めたのです。
ウイスキーは当時、品質が安定しなかったため、人々は安定したおいしいウイスキーを求めていました。
ジョンのブレンドしたウイスキーは安定した高品質で、ブレンドが生み出す奥深い味わいにより、すぐに好評となったのです。
産業革命によりキルマーノックにも鉄道が開通し、ジョンの後は息子であるアレクサンダーが店を継ぎました。
1867年には、ウイスキーの大量生産と大型船での出荷を始め、スコットランドから世界に進出することになりました。
1920年までにジョニーウォーカーのウイスキーは120ヶ国で飲まれるようになり、人々のライフスタイルに溶け込んでいったのです。
これまで、数多くの映画、文学、音楽に登場しています。
1934年には、英国王室御用達の許可証を授かり、現在もなお、王室に納められています。
1997年、合併により、世界最大手の酒造企業であるディアジオ社の発足の際、ピュアモルト15年が販売されました。
このウイスキーが2004年にグリーンラベルと呼ばれるようになります。

■イノベーションを続ける

ブランドのスローガンは「KEEP WALKING」です。
今日も前進し続け、前向きな気持ちで歩む人に寄り添うという想いが込められています。
ジョニーウォーカーの歴史は、繁栄を目指して歩みを止めず、革新を続けてきた歴史です。
創造者ジョンの行動力、人々が求めるものを見極める能力、ブレンドの技術は、現代まで続くジョニーウォーカーの発展の礎となりました。
ジョンの息子アレクサンダーは、大型船の船乗りをウイスキーを届けるアンバサダーとしたり、船旅に耐え得るボトルの開発をしたり、新たなラベルを採用するなど数々のイノベーションを起こしました。
アレクサンダーが考案した四角い形のボトルは箱の中で余白を減らして、衝撃からボトルを守ることができます。
また、斜め24度に傾いたラベルは目立ち、ジョニーウォーカーの存在感を高めました。
アレクサンダー後に会社を継いだ、アレクサンダー2世とジョージは、「ジョニーウォーカーレッドラベル」「ブラックラベル」と命名するイノべーションを起こしました。
それまでは、「オールド・ハイランドウイスキー」「エクストラオールド・ハイランドウイスキー」と呼ばれていましたが、すでに世界で愛飲されていたため、言語に関係なく色で認識されることは必要でした。
色で表現するという発想はユニークで、今日まで広く愛されることになりました。
その後も常に進歩し続ける姿勢を大事にしながら、世界最大のスコッチウイスキーブランドとなり、グローバル企業として業界を牽引しながら、前向きに歩き続ける人たちに元気を与える存在であり続けています。