お酒買取なら大阪のネオプライス

閉鎖された蒸溜所の高品質を楽しむ手段

■ 創業は1952年でワイン製造者が手掛けたのが特徴
今は閉鎖されてしまったい蒸溜所がかつて造っていたウイスキーが、インターネットオークション上に登場するや否や、多くの注目を集め、さらに高額の入札が引きも切らないという状況は、かなりおいしいウイスキーであったことを物語るには十分です。
そんな人気のウイスキーを造ったのが1952年に大黒葡萄酒という会社によって創業され、1955年に軽井沢農場に軽井沢蒸溜所を造り、1956年から販売されたウイスキーです。
大黒葡萄酒はのちに社名をオーシャンと変えたことから、オーシャンという名のウイスキーで知られるようになっていきます。
しかし、創業からわずか6年で、ワインの製造販売の大手だったメルシャンに買収されます。
ただ、メルシャンはワインの製造販売を続けつつ、ウイスキーにも乗り出したことから、軽井沢蒸溜所はそのまま稼働し続けました。
もともと大黒葡萄酒は軽井沢に創業する前から塩尻でウイスキー造りをしていたこともあって、軽井沢にはすでに原酒を持ち込んでいたのでしょう。
蒸溜所建設からわずか1年後にはウイスキーを生産し、販売しているからです。

■ メルシャンのウイスキーへの注目度
メルシャンが、オーシャンと名を変えた大黒葡萄酒を買収したのは1962年、元号でいえば昭和37年のことですので、このときにはすでにサントリーが山崎蒸溜所を、ニッカウヰスキーが余市蒸溜所を稼働させ、上質な国産ウイスキーを世に送り出しています。
そんな中、ウイスキーファンからメルシャンのウイスキーがおいしいという噂が広まり、軽井沢と名付けられたウイスキーにがぜん注目が集まりだしたのです。
軽井沢蒸溜所では、ゴールデンプロミス種麦芽にこだわって蒸留酒を造り、これをシェリー樽で熟成しました。
さらに木造の貯蔵庫で保管し、熟成させるという珍しい貯蔵庫があったことも、ウイスキーの品質を高めるのに貢献します。
木造の貯蔵庫にはびっしりと蔦が生い茂り、これが庫内の温度と湿度の管理を非常にたやすくしてくれたのです。
蒸留酒は竹鶴政孝が学んで帰ってきた単式蒸留器のポットスチルによって造られましたが、ここでも軽井沢の気候条件が竹鶴政孝が惚れこんだ余市と同様、スコットランドに非常によく似ていたという偶然があります。
大黒葡萄酒が軽井沢に蒸溜所を造った経緯がはっきりしていないこともあって、竹鶴に倣って蒸溜所を造ったのか、そして造り方に至るまで真似たのかは定かではありませんが、サントリーよりもニッカウヰスキーに似ていたのが軽井沢蒸溜所の特徴です。

■ 閉鎖によって海外へ行ってしまった貴重な原酒
オーシャンを買収したメルシャンですが、メルシャン自体も2007年にキリングループの傘下に入ることになり、事業整理の対象となったウイスキー製造から手を引くことになりました。
2012年、蒸溜所は完全に閉鎖され、貯蔵庫にあった貴重な原酒はすべて売りに出されます。
その大半を買い取ったのがスコットランドのボトラーズで、現在は軽井沢蒸溜所が造った原酒を買い取ったボトラーズメーカーから、ウイスキーが発売されています。
ウイスキーの名前は違うものの、ラベルなどに軽井沢の原酒であることが記載されていますので、バーなどに行ってウイスキーを飲む機会があったときに軽井沢があるかどうかを尋ねると、ボトラーズメーカーが造ったウイスキーを出してくれる可能性がありますので、聞いてみる価値はあるでしょう。

■ オークションで大人気の軽井沢
軽井沢 シングルモルト 10年貯蔵は、閉鎖された軽井沢蒸溜所で造られた貴重なシングルモルトのウイスキーです。
10年の間、軽井沢蒸溜所がこだわったシェリー樽による熟成で造られたウイスキーだけあって、その味わいはまさに軽井沢だからこそのおいしさとなっています。
二度と造られることのない高品質のシングルモルトだけに、オークションに登場したときにはウイスキーファンが殺到するほどの人気ぶりも特徴です。