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隠れ人気スペイサイドモルト？ノッカンドゥ1965エクストラ オールドリザーブを知る

■日本ではマイナーなノッカンドゥ

ノッカンドゥ1965エクストラ オールドリザーブは、スペイサイドにあるノッカンドゥ蒸溜所で製造された、スペイサイドモルトです。
スペイサイドは古くからスコッチ・ウイスキー（ブレンデッド・ウイスキー）の製造が盛んで、世界的に有名な銘柄を世に送り出している蒸溜所が無数にあります。
ノッカンドゥは、日本ではマイナーな部類に入るかもしれませんが、海外のウイスキー愛好家の間ではとても人気が高く、隠れた人気スペイサイドモルトともいえる存在です。
ここでは、スペイサイドモルトの特徴がよく表れている、ノッカンドゥ1965エクストラオールドリザーブについて、スペイサイドモルトの歴史とともにご紹介します。

■スペイサイドモルトの発展と特徴

スコットランドでは、古くからウイスキーの製造が行われていましたが、現在のスタイルの原型が誕生したのは、ウイスキー密造の問題への取り組みが始まった、1820年代といわれています。
スコッチ・ウイスキーの産地は、通常スペイサイド・ハイランド・アイラ・アイランズ・キャンベルタウン・ローランドの6つに分けられますが、1824年以降、これらの地域に、政府公認の蒸溜所が次々と建てられました。
特にスペイ川やロッシー川、そしてデブロン川が流れるスペイサイドには、スコットランドの半数を占める蒸溜所が集中、その数は50ヶ所ともいわれています。
もっとも、スペイサイドは他の地域よりも密輸時代からウイスキーの製造が盛んで、約1,000ヶ所もの密輸所が存在していたということです。
麦芽を乾燥させるピートと、清らかな水に恵まれたスペイサイドでは、スペイサイドモルトと呼ばれる独特なウイスキーが誕生しました。
スペイサイドモルトと一口にいっても、各蒸溜所によって異なりますが、一般的な傾向として、口当たりが良く、華やかなエステル香に特徴があります。
原酒を樽に入れて熟成すると、その間に樽とアルコールが化学反応を起こしますが、その結果発生するのがエステル香です。
ウイスキーの香りは、使用している樽や原酒によって異なりますが、複数の成分が絡み合うことで、華やかさを感じる香りが生まれます。
スペイサイドの味は、どちらかというとほかの地域で造られるウイスキーよりも繊細で甘みがあり、華やかな香りとマッチした銘酒が多いと評されることも少なくありません。
クセがあまりないので、シングルモルト・ウイスキーのほか、ブランデッド・ウイスキーのマスターモルトとしても利用されます。

■スペイサイドでヴィンテージウイスキーを製造するノッカンドゥ蒸溜所

ノッカンドゥ蒸溜所は、スペイ川中流にある、ノッカンドゥ村に位置します。
蒸溜所が建設されたのは1898年ですが、シングルモルトの製造を始めたのは1970年代になってからです。
ラム酒のような優雅な香りと爽やかな風味に特徴があり、J&Bなどブレンデッド・ウイスキーの主要原酒としても知られています。
ノッカンドゥ蒸溜所のユニークな点は、その年に製造した原酒ごとに樽に入れて寝かせていることです。
そしてボトリングする際も、その年に生産されたもののみを使うことから、ノッカンドゥはしばしば、ヴィンテージウイスキーとも呼ばれます。

■オールドボトル愛好家からの支持が厚いノッカンドゥ1965エクストラオールドリザーブ

ノッカンドゥ1965エクストラオールドリザーブは、1965年に蒸溜された原酒を1990年にボトリングして造られた、オールドスペイサイドモルトです。
ウイスキーからはフルーティで爽やかな良い香りが立ち、華やかなエステル香という表現がピッタリです。
フルーティでフローラル、そして麦の香ばしさやミント、バニラなど複数のフレーバーが層をなして作る味わいは、自己主張しすぎず、どちらかというと控えめですが、また飲みたいと思わせる、不思議な魅力があります。
クリーミーでスムースな舌触りも、心地良さを刺激します。
口に含んだ後、しばらくフルーティな余韻が残ります。
スペイサイドモルトは、味と香りのバランスが良いという特徴を持っていますが、ノッカンドゥ1965エクストラオールドリザーブも例外ではなく、オールドボトルが好み、またはバランスを楽しみながらウイスキーを味わいたい人にピッタリです。

■スペイサイドモルトらしさを感じるなら

スペイサイドモルトは、華やかな香りと爽やかな風味のバランスが取れた、スコッチ・ウイスキーです。
試すなら、スペイサイドモルトの特徴がよく表れている、ノッカンドゥをおすすめします。
特にノッカンドゥ1965エクストラオールドリザーブなら、スペイサイドモルトらしい、香りと風味を堪能できるでしょう。