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ウッディー感あふれる長期熟成の重厚さが濃縮されたシングルカスクウイスキー

■力強い味わいが楽しめる逸品

「マルス 駒ヶ岳 １９８８ シングルカスク アメリカンホワイトオーク ＃５５７」は、2014年3月に374本限定でボトリングしてリリースされたシングルカスクウィスキーです。
26年という長期熟成によって生まれた味わいは、アメリカンホワイトオーク樽由来の甘いバニラ香がベースになっています。
熟成モルトウィスキーの中から一つの樽だけを厳選してボトリングするシングルカスクウィスキーは、蒸溜年度や貯蔵樽、貯蔵位置ごとによって異なった特徴を生み出します。
また1樽だけを瓶詰めするために出来上がるボトルの数が制限され、販売されるウィスキーは大変希少価値の高い逸品といっても過言ではありません。
アメリカンホワイトオークが醸し出すウッディー感に、プラムを思わせるフルーティーさが味わいに重厚感を与えています。
力強い味わいを存分に楽しめる仕上がりとなっていますので、ストレートやロックでいただくのがおすすめです。

■本坊酒造が誇る限定品ウィスキー

摂津酒造の常務取締役であり優秀なウィスキー製造技術者でもあった岩井喜一郎氏は、1945年（昭和20年）に本坊酒造の顧問に就任します。
1949年（昭和24年）に鹿児島でウィスキー製造免許を取得した本坊酒造では、本坊蔵吉が製造を担当していました。
蔵吉は大阪帝国大学在学中に同大学で講師をしていた岩井氏に師事していたことから、本坊酒造においても指導を仰ぎます。
1960年（昭和35年）に岩井氏の設計により山梨に蒸溜所が建設され、岩井氏逝去後は長野県上伊那郡宮田村にマルス信州蒸溜所が新たに造られました。
現在本坊酒造のマルス信州蒸溜所では、ウィスキーとブランデーの蒸溜が行われています。
シングルモルトウィスキーとブレンデッドモルトウイスキーには様々なラインナップの銘柄があり、販売店限定商品や地域限定商品も人気です。
津貫蒸溜所がある鹿児島では地域限定ウィスキーの「HHAE」が販売されており、ややピーティーな味わいが楽しめるブレンデッドウイスキーとなっています。
また信州地域限定の「マルスウィスキー信州」は、華やかなモルトの香りが息づくブレンデッドウイスキーです。
その他岩井喜一郎氏に尊敬と感謝の思いを込めて造られたウィスキーが、販売店限定商品の「岩井トラディション」と「岩井トラディションワインカスクフィニッシュ」です。
「岩井トラディションワインカスクフィニッシュ」は「岩井トラディション」の限定品で、シェリー樽とワイン樽の香りが調和した味わいに仕上がっています。

■まだまだある魅力いっぱいのラインナップ

シングルモルトウィスキーの「駒ヶ岳津貫エイジングBottled in 2019」は2,382本の限定商品で、「駒ヶ岳リミテッドエディション2019」も2019年に同じく限定商品として発売されたウィスキーです。
ブレンデッドモルトウイスキーには「マルスモルテージ越百モルトセレクション」と「マルスモルテージ越百マンサニージャカスクフィニッシュ」の2種類があり、商品名の「越百」（コスモ）は中央アルプスに連なる山の一つ「越百山」から命名されました。
またコスモという呼び名が宇宙を連想させるということもあって、ラベルデザインにはマルス信州蒸溜所から見上げた夜空が描かれています。
モルト原酒とグレーンウィスキーをブレンドしたブレンデッドウイスキーでは「TWIN ALPS」と「マルスウィスキー3＆7（スリーアンドセブン）」があり、マルス信州蒸溜所で蒸溜した「マルスモルテージ3プラス25年」と「マルスモルテージ3プラス28年」は2013年に開催されたワールド・ウィスキー・アワード（WWA）で最高賞を受賞しました。
その他にも「地ウィスキーの西の雄」と呼ばれたマルスウィスキーのロングセラー商品「マルスエクストラ」は、ウィスキーとしては珍しい一升瓶にボトリングされた商品が販売されています。
今では生産終了となったウィスキーの中にも根強い人気を誇る銘柄があり、「シングルモルト駒ヶ岳」や「マルスモルト」は高値で売買されることも珍しくありません。