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シャンパーニュとシャンパンの違いとは

■日本人にはおなじみのシャンパン
日本人が結婚式の披露宴や、特別なお祝いのときに飲む特別なお酒と認識しているのがシャンパンです。
シャンパンとは発泡性のワインのことで、フランスのシャンパーニュ地方で作られたもののみ、シャンパンと呼ぶことができるのは、今や日本でもよく知られるようになりました。
ただ、シャンパーニュとシャンパンという二つの呼び方がされることがあり、どちらが正しいのだろうと疑問に思った人は少なくないのではないでしょうか。
フランスではシャンパーニュ地方で作られた発泡酒のことを、シャンパーニュと呼んでいます。
それに対して、日本ではシャンパンと呼んでおり、どちらも同じものなのですが、日本ではシャンパンという名前で普及したことにより、本国との呼び方に違いが生じたわけです。
もし、フランスや他の海外の国へ行って飲む機会がある人は、シャンパーニュと覚えておくほうが良さそうです。
そんな日本にシャンパンなるお酒が広まったのは、1970年以降のことですが、当時のワイン業界では、日本人はシャンパンはもちろんスパークリングワインでさえも好まないだろうというのが業界人の見方でした。
スパークリングワインを飲むとお腹を壊すという噂が、まことしやかに流れていたからです。
また、ワインそのものが日本人に合わないのか、ワインを飲むとすぐに顔が赤くなる人が続出しました。
全ての日本人がそうであったわけではないでしょうが、そんなワインにさらに炭酸が加われば、お腹を壊すのは当然のことと信じられたのも無理からぬところでしょう。

■日本人がシャンパン好きになった理由
そんな日本へフランスからのシャンパンの出荷量は、2017年には1300万本にも達し、1996年と比較すると13倍にもなっています。
また、アメリカ、イギリスに次いで3番目に多い輸入国となっており、今や日本人のシャンパン好きは世界でも有名になっています。
重要なパーティーや、宴が開催されるときには必ずと言って良いほどシャンパンが使われますし、高級なお店にも必ずと言って良いほど品揃えされています。
この30年間に、日本人にとってシャンパンに対する意識はすっかり変わり、憧れやステイタスを持ち合わせたお酒となりました。
その結果が、400万本だった出荷量が30年の間に1300万本にまで増え、世界三大シャンパン消費大国となったのです。

■小規模メゾンは日本のおかげで存在しているほど
家族だけでシャンパーニュの製造をしている小規模なメゾンも日本に輸出しているため、日本市場の拡大のおかげでメゾンの経営が続けられているというところもあるくらいですので、いかに日本におけるシャンパンの消費量が増えたかが分かります。
シャンパンに憧れを持つようになったことから、ドン・ペリニヨンやモエ・エ・シャンドンといった有名なシャンパンの名前も広く知られるようになっていきますが、なぜかフランスでは誰もが知っている老舗メゾンのシャンパンだけは広まりませんでした。
それが、クリュッグです。
そんなクリュッグのシャンパーニュを広めようと、6代目当主であるオリヴィエ・クリュッグ氏自身が日本にやってきて東京に2年間とどまり、精力的にクリュッグのシャンパーニュの良さを説いて回りました。
その相手は、日本にもしっかりと定着したワインソムリエや、ワイン愛好家たちです。
オリヴィエ氏がやってきたのは1990年のことで、シャンパンはすでに多く飲まれていたことを思うと、これまで味わったことのないクリュッグのシャンパーニュの味に、ワインに詳しい人たちが驚愕したといいますから、クリュッグは日本のシャンパン市場においては、ダイヤモンドの原石だったと言えそうです。
ピノノワールだけを使って作られるクリュッグのクリュッグ クロ・ダンボネ2000は、嵐が多かった2000年の悪天候の中で育ったブドウで作られたとあって、味わいもひとしおです。
イエローゴールドの美しい輝きは、きっと心豊かなひと時を提供してくれるでしょう。