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滑らかな口当たりと喉越しの良さが楽しめる免税店限定のラフロイグ

■免税店に行くことがあればぜひとも入手したい逸品

「ラフロイグ PXカスク」はアイラ島にある蒸溜所・ラフロイグ蒸溜所が手掛ける商品で、同蒸溜所が販売する「トリプルウッド」に替わる商品として免税店向けに発売された限定品のシングルモルトウイスキーです。
「ラフロイグ PXカスク」の特徴は3つの異なる樽を使用していることで、まずはメーカーズマークのファーストフィル・バーボンバレルで、そして次はクォーターカスク、最後にPX（ペドロヒメネス）カスクで熟成させます。
またそれぞれの樽によって熟成期間が異なり、ファーストフィル・バーボンバレルは5～7年、クォーターカスクが7～9ヶ月、ラストのPX（ペドロヒメネス）カスクでは12ヶ月の期間を要します。
3種類の樽の熟成期間を合わせると6年以上もの歳月をかけて熟成させることで、まさに長期熟成の旨味を凝縮した最高品質のシングルモルトウイスキーが誕生しました。
ラフロイグの代名詞でもあるピート（泥炭）の効いたスモーキーな香りに、ほんのりとバニラの甘味が加わった新鮮な印象を与えるアイラモルトです。
絶妙なバランスのアロマと滑らかな口当たりは絶品としかいいようがありません。
免税店限定商品のため入手できる機会は少ないですが、チャンスがあればこのおいしさを味わっていただきたいウイスキーです。

■アイラ島にある蒸溜所たち

スコットランドのアイラ島には8つの蒸溜所と1つの製麦工場があることから、「ウイスキー島」という名前でも親しまれています。
アイラ・モルトはピート（泥炭）が醸し出すスモーキーな味わいが特徴で、ピート香を味わえるモルトウイスキーの代表格です。
アイラ島には製麦工場のモルトスター製造所以外は全て蒸溜所となっており、島の南部から東に沿ってカリラ蒸溜所とアードベック蒸溜所、そしてラガヴーリン蒸溜所にラフロイグ蒸溜所が並びます。
これらの蒸溜所はピートを豊富に含む湿原が広がる中にあり、大西洋から吹き付ける潮風を取り込んだピート香と潮の香りが混じったウイスキーとなっているのが特徴です。
島の北側にはボウモア蒸溜所とブルックラディ蒸溜所、そしてブナハーヴン蒸溜所にキルホーマン蒸溜所の建物が位置します。
ブナハーヴン蒸溜所とブルックラディ蒸溜所で造られるウイスキーはピートを使用していないノンピート・ウイスキーですが、キルホーマン蒸溜所とブルックラディ蒸溜所では南部にある蒸溜所と同様に強烈なピート香を持つウイスキーが生産されています。
かつて蒸溜していたポート・エレン蒸溜所も強いピート香が特徴のウイスキーを生産していましたが、1983年に閉鎖されて以降は建物の一部分だけが残った状態です。
アイラ島のテロワール（土地）に強いこだわりを持っているブルックラディ蒸溜所では、アイラ島内で栽培した大麦を使用しています。
また全ての樽の熟成をアイラ島内で行い、モルトのボトリングも島内で行うという徹底ぶりです。
ブルックラディ蒸溜所の「アイラ・バーレイ」シリーズは、アイラ島で栽培された大麦が使われたウイスキーとなっています。

■ノンピートのウイスキーなら初心者でもおいしくいただける

ウイスキーを飲んだことがないという人が初めてラフロイグのような強烈なピート香のするウイスキーを飲んでも、あまりおいしいと感じないかもしれません。
しかもラフロイグはピート香が強いだけでなく、独特のヨード臭もすることから「薬臭い」として敬遠される可能性があります。
しかしウイスキーの魅力は奥が深く、これだけでウイスキーを飲まないのはあまりにもったいない話です。
繊細な味わいが世界で高く評価されているジャパニーズウイスキーの中には、ピートを使用していないノンピートのウイスキーも発売されています。
ウイスキー好きなら誰もが知っているニッカウヰスキーやサントリーにもノンピートの商品があり、ニッカウヰスキーの「ブラックニッカクリアー」やサントリーの「角瓶」はピートが使われていません。
そのためピート特有のスモーキーな香りがなく、初心者でも大変おいしくいただけます。
またハイボールや水割りにしてもピートの香りが立たず、大麦が本来持つ香ばしい味わいを楽しめます。