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フルーツの香りと独特のピート香が芳しいラフロイグのシングルモルトウイスキー

■重ねた熟成が生み出す複雑かつ繊細な味わい

「ラフロイグ トリプルウッド」はトリプルウッドの名前が示すように、3種類の樽を使って熟成させたシングルモルトウイスキーです。
初めにバーボン樽で熟成させ、その次はクォーターカスクで熟成させます。
そして最後はヨーロピアン・オークで作られたシェリー樽を使って熟成させる、実に3段階の熟成を経て完成するのが特徴です。
通常使用するバーボン樽は500Lの容量がありますが、クォーターカスクではその1/4の容量のバーボン樽を使用します。
標準的な大きさのバーボン樽で熟成させた後に1/4の大きさのバーボン樽でさらに熟成させることで、それぞれの樽の持ち味がウイスキーにより浸透しやすくなります。
大樽で熟成させるウイスキーとは一味変わった風味が生まれるのは、この小さな樽で追熟させる点がポイントです。
そして最後に眠るシェリー樽からはシェリー樽由来のアロマを吸収し、ラフロイグ独特のピート香にシェリーが残る後味を生み出しました。
ココナッツのようなまろやかな甘味が感じられ、スモーキーなピート香よりもマンゴーやシトラスなどの柑橘系の香りが楽しめる仕上がりとなっています。
強烈な香りが代名詞のラフロイグの中でも繊細な味わいと香りが楽しめる、新たな魅力が発見できる一本です。

■世界に広がっていった5大ウイスキー

ウイスキー生誕の地・アイルランドから世界各地に広がっていったウイスキーは、現在では世界5大ウイスキーと呼ばれる生産地を生み出しました。
この世界5大ウイスキーの生産国はアイルランドを筆頭にアメリカとスコットランド、カナダとそして日本です。
それぞれの風土と気候が育む味わいにはその国で造られるウイスキーでしか味わえない魅力があるとして、世界中に数多くのファンが存在しています。
日本が誇るジャパニーズ・ウイスキーも世界5大ウイスキーの中で人気が高く、伝統的なスコッチ・ウイスキーの流れを損なうことなく日本ならではの発展を遂げたウイスキーとなっているのが特徴です。
繊細に造り分けられたモルト原酒の種類が豊富に揃っており、世界的にも大変高い評価を受けています。
古い歴史と伝統に裏付けられたアイルランドのアイリッシュ・ウイスキーは、軽やかですっきりとした味わいに大麦の香りが豊かに広がる味わいとなっています。
カクテルに使われることも多く、アイリッシュ・ウイスキーを温かいコーヒーで合わせるアイリッシュ・コーヒーをご存じの方も多いでしょう。
名声も実力も兼ね備えた不動の存在といえば、スコッチ・ウイスキーをおいてほかにはありません。
スコットランドには6産地・100以上の蒸溜所があり、それぞれの個性を持ったウイスキーを生み出しています。
スコットランドは麦芽を乾燥させるときに使用するピート（泥炭）が豊富なことから、スモーキーなフレーバーのウイスキーが多いことでも有名です。
ケンタッキー州を中心に造られているアメリカのバーボン・ウイスキーは原料に大麦だけでなく、小麦やライ麦、トウモロコシも使用しています。
そのためさまざまな穀物の風味が楽しめる上、夏は暑く冬の厳しい寒さが独特の甘味を醸し出しているのが特徴です。
世界5大ウイスキーの中でも最もクセがなく軽い口当たりが特徴のカナディアン・ウイスキーは、ウイスキー初心者にもなじみやすい性質を持ちます。
クセがないことからカクテルに使われることも多く、若者に人気の高いハイボールにも多用されています。

■本場のウイスキーと飲み比べをするのも楽しい

ラフロイグが造るアイラモルトを原酒としたアイリッシュ・ウイスキーは、繊細なモルト原酒を使用する日本のジャパニーズ・ウイスキーとは真逆の味わいであるといっても過言ではありません。
なにしろ強烈なピート香が個性のラフロイグは、ウイスキー愛飲家の間にも飲めない人がいるほどです。
しかし一度そのおいしさを知ってしまうと虜になるという人もおり、ウイスキーの本場・スコットランドでも特に個性の強いウイスキーと飲み比べをしてみるのも楽しいのではないでしょうか。