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40年間の歳月をかけて貯蔵されたまろやかさが堪能できるアイラモルト

■限定販売商品だっただけに希少価値も高い

「ラフロイグ 40年」は、アイラ島の蒸溜所・ラフロイグが2002年9月に2,400本の限定商品として発売したスコッチ・ウイスキーです。
1960年3月14日に蒸溜したものを2001年5月29日に瓶詰めしました。
長期間貯蔵された貴重なラフロイグとして、また限定販売だったこともあって今では入手困難かつ貴重な高級ウイスキーとなっています。
「ラフロイグ 40年」の化粧箱には通し番号が刻印されており、これを見るだけでも数少ない限定販売品であったことが分かります。
銘柄につけられている年数表記はブレンドした原酒の中に混じっている熟成年数が最も若い原酒のことで、「ラフロイグ 40年」には40年以上の熟成を経た原酒が混じっているといった解釈ができます。
実際「ラフロイグ 40年」のブレンドに使用された原酒の中には41年間の長期熟成を経た原酒が含まれており、貯蔵はラフロイグ蒸溜所にある貯蔵庫の中でも最も海岸に近い第1貯蔵庫で熟成されました。
ラフロイグといえば強い薬品臭とピートの強烈な香りが特徴ですが、「ラフロイグ 40年」を一口飲んだ人の中にはこれがあのアイラモルトかと疑ってしまうことも少なくありません。
40年の期間貯蔵され熟成が進んだラフロイグは、円熟味を増して薬品臭やピート香までも消し去っています。
琥珀色も薄まりキャラメルのようなまろやかさが加わった味わいに、柑橘系ドライフルーツを思わせる爽やかさが絶妙に調和しているのが特徴です。

■アイラ島の大地が育むラフロイグのアイラ・モルト

1815年に創業者したラフロイグ蒸溜所は、スコットランド西海岸沖に浮かぶインナー・ヘブリディーズ諸島の南端に位置するアイラ島にあります。
ゲール語で「広いベイ（湾）のそばにある美しい窪地（くぼち）」という意味を持つラフロイグは、現在マネージャーのジョン・キャンベル氏がウイスキー製造の指揮を執っています。
アイラはスコットランド地方で生産されるスコッチ・ウイスキーの産地の一つで、「アイラ・モルト」の名前でも有名です。
アイラ・モルトはスコットランドに6つある産地の中でも特に個性が強いウイスキーが多く生産される場所で、ラフロイグの味わいは「アイラ・モルトの王者」と称されるほどの格別な存在です。
アイラ島の総面積は600㎢で、約3,400人ほどの人々が暮らしています。
島の主要な産業はモルトウイスキーの蒸溜と観光で、本土・スコットランドよりも温暖な日が多くなっているのが特徴です。
人の手による開拓があまり行われていないことから、スコットランドでも最も美しい島と称されます。
アイラ島は主要な集落とその周辺に点在する小さな集落がある以外は、農地を含む平地と丘陵地帯がどこまでも広がります。
島の各地にピート（泥炭）を豊富に含む湿原が広がり、ウイスキーの乾燥に欠かせない材料として使用されます。
アイラ島にはウイスキーの蒸溜に不可欠な柔らかな水もあり、ピートの層を流れていくことによってピート香が染み込んだ水が出来上がるのが特徴です。
ラフロイグ蒸溜所では大麦の仕込みにこの水を使用しており、よりピート香の効いたウイスキーが出来上がります。
強いヨード臭は大地に豊富に含まれる海藻から生まれるもので、ピートを燻しながらスモークさと潮の香りを付けていくのがラフロイグらしさといっても良いでしょう。
個性が強い一方で、多くの人を魅了してやまないウイスキーでもあります。

■ラフロイグに豊富に揃うラインナップ

ラフロイグ蒸溜所ではラフロイグ40年以外にも年数を表記したシリーズを揃えており、日本向けにはラフロイグ10年とラフロイグ18年、それにラフロイグ・クォーターカスクとラフロイグ・セレクトカスクが販売されています。
残念ながら日本国内でラフロイグ40年は販売されていないため、入手するとしたらスコットランドかイギリス国内で手に入れるしかありません。
イギリス国内向けにはラフロイグ10年・カスクストレングスとラフロイグ25年・カスクストレングス、そしてラフロイグ15年とラフロイグ25年、ラフロイグ27年にラフロイグ30年、さらにラフロイグ40年が販売されています。
イギリス王室のチャールズ皇太子は大のラフロイグファンとして有名ですが、チャールズ皇太子が愛飲しているのはラフロイグ15年です。