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いまはなきロングロウの歴史を堪能できるロングロウ 18年

■年々価値が高まるロングロウ

ロングロウは、蒸溜所が閉鎖された後も愛され続けるヴィンテージウイスキーです。
ロングロウ 18年が誕生したスプリングバンク蒸溜所は、いまから200年ほど前にまで遡り、1824年に創業されました。
ジョン・ロスによって創業されたスプリングバンク蒸溜所の入り口反対に存在したロングロウは、残念ながら1890年に閉鎖されています。
70年という活動期間ではあったものの、時代を超えても多くのウイスキーファンを魅了し続けています。
ロングロウは、これまでに多くのウイスキーを世に送り出してきたキャンベルタウン地方にあり、海に囲まれた地であることから、どこか懐かしい港街の味わいを楽しめると絶賛する専門家も少なくありません。
ロングロウの旨味と香りを生み出す秘訣は、なんといってもピートの燃焼時間にあるでしょう。
ほかのモルトウイスキーと比べてみてもロングロウのピート燃焼時間は長く、驚くことに55時間もの時間を費やしているのです。
長時間にわたってピートを燃焼し続けていることから、強いピート香を感じられるのはもちろんのこと、深みまで実感できるのも魅力の一つといえます。

■いまは数える程度になってしまったキャンベルタウン地方の蒸溜所

ロングロウ 18年が生産されたキャンベルタウン地方は、スコッチモルトの代表であるハイランドに次ぐ広大な規模を誇っていました。
19世紀頃のキャンベルタウン地方は、多くの蒸溜所が活躍し、その数は30を超えていたことでも有名です。
ウイスキー造りで最も活躍した時代には、520万リットルにも及ぶ生産量を実現しました。
しかし、第一次世界大戦後は生産量が落ち、近年、キャンベルタウン地方ではわずか3つの蒸溜所しか稼働していません。
現在では、大きな価値がある蒸溜所となったスプリングバンク蒸溜所で生産されたロングロウ 18年は、移り変わる蒸溜所の経営者たちの情熱をたっぷりと感じられる一本になっています。
スプリングバンク蒸溜所は、1828年にレイド家によって創業されたものの、わずか10年ほどでミッチェル家の手に渡っています。
現在においてもミッチェル家によって経営が続けられており、創業以来、変わることなく伝統的な手法であるフロアモルティングによって製法されているのも特徴です。
以前は、活気であふれていたキャンベルタウン地方ですが、現在でも伝統的なフロアモルティング製法を取り入れ、自社で最終工程を行っている蒸溜所は、スプリングバンク蒸溜所ただ一つです。
手間や時間のかかる工程を怠ることなく昔ながらの製法を守りながら生産されたロングロウ 18年は、満足度が高く心もお腹も満たしてくれることは間違いありません。

■職人たちのこだわりの手法が詰まったウイスキー

ロングロウは、アメリカ産のオーク樽を贅沢に使用して長期熟成しているのも魅力といえます。
塩辛さや甘みなど複雑な味わいを楽しめるため、飽きが来ず、長年にわたり多く方から愛され続けている理由です。
また、フロアモルティングを行うだけでなく、発酵時間や蒸溜にもたっぷりと時間をかけてロングロウ 18年が誕生しました。
大麦を3日間にわたり、じっくりと水に浸した後、7日間の発芽日数を経過して発酵が完了します。
さらにストレート型のポットスチルを3基使用し、蒸溜を2回繰り返します。
2回蒸溜を行うのもスプリングバンク蒸溜所のこだわりです。
直火焚きとスチーム式の2回蒸溜を行い、深みのある味わいを生み出しています。
世界のウイスキー愛好家も価値が高いと認めるロングロウは、残念ながら現在は閉鎖され稼働していません。
ロングロウの贅沢な味わいを楽しめるロングロウ 18年は、18年以上にわたり長期熟成されました。
アロマの香りを楽しめるだけでなく、ハチミツのような甘みやベーコンのような塩味が感じられ長い余韻を堪能することができるでしょう。