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五感すべてが刺激される至高のコニャック

■コニャックを熟成させたジャン・マーテル

マーテルは、1715年に創始者のジャン・マーテルが創業しました。
現在では世界5大コニャックの一つに数えられるマーテルですが、実はその中でも最も古い歴史を持つブランドといわれてます。
チーフブレンダーは現在も世襲制で、ジャン・マーテルが開発した独自の製法を守り、その芸術性を伝承しています。
ジャン・マーテルはシャラント川のほとりで貿易業を始めましたが、当時は大事な流通拠点であり、交通網の要でもありました。
そんな彼がボルドリー地区のぶどうをトロンセのオーク樽で熟成して作ったのが、非常にエレガントでなめらかな口当たりのコニャックです。
実は1700年代、コニャックは熟成させるという概念がなく、蒸溜すればそのまますぐに出荷されていました。
色もほぼ無色透明で、今の深い琥珀色とは似ても似つきません。
大量に輸出されたオーク樽の中で偶然にも熟成に似た現象が起き、長期保存すると量が減るものの、色が深くなりまろやかな口当たりになることが発見されます。
そこで蒸溜後すぐに出荷するのではなく、わざと長期間寝かせることを試みた結果生まれたのがマーテルとレミーマルタンなのです。
特に独自の手法に長けたマーテルは、彼が亡くなった1753年以降もかたくなにその製法を守り、彼の息子へ孫へと受け継ぎ現在に至ります。
コニャックの歴史を築いたマーテルは、そのシンボルである黄金のつばめと共に、世界を颯爽と飛び続けているのです。

■世界屈指のコニャック

マーテルのコニャックは1800年代にアジア諸国にも出荷され、日本にも輸出されています。
このころは特に広く海外進出を遂げた年になりますが、そのブランドを不動の地位にしたのはコルドンブルーに他なりません。
1912年、深みのある輝きを放ちつつ、他に類を見ない逸品が生まれました。
それはすみれの花の香を持ち、プラムの砂糖漬けと熟したアップル、コーヒーやナッツを思わせる香ばしさをまとった極上のコニャックです。
当時コニャックに名を冠する習慣はありませんでしたが、マーテルはこの逸品に世界ではじめて「コルドンブルー」という銘を与えました。
コルドンブルーはフランスでは最高の栄誉となる青いリボンの勲章で、古くは聖霊騎士団に授けられたものです。
マーテル コルドンブルーは現在も紛れなくコニャックを代表する銘柄ですが、当時海外進出を果たしていたとはいえ、地方の地酒という認識だったマーテルを一気に最高級ブランドに押し上げました。
メゾンが誇る特別な酒、特別な存在、まさに世界屈指のコニャックが誕生した瞬間です。
飲み干してなおグラスが香るといわれる「飲む香水」は、世界中の王侯貴族の心を鷲掴みにしたのです。
なぜそこまで香ばしいコニャックが生まれたのか、それはマーテルがボルドリ原酒をふんだんに使えることに由来します。
現在もボルドリー地区は面積が狭く、獲れるぶどうの価値は非常に高いですが、マーテルはこの地区の60%を所有しています。
アンリ4世が国で最も美しい清流と称えたシャラント川、その流域のボルドリー地区に目をつけた創業者ジャン・マーテルの先見の明を疑う余地はないでしょう。

■マーテル コルドンブルー バカラボトル

誰もが手放しで認めるコニャックの逸品、マーテル コルドンブルーを、高級クリスタルブランドのバカラ製ボトルに詰めたのがマーテル コルドンブルー バカラボトルです。
素晴らしいコニャックが素晴らしいボトルに詰め込まれている、その見た目の美しさと高級感漂う佇まいは、あまりに希少な存在といえます。
コルドンブルーは年代によって様々なラベルやボトルを持ち、どれも高い人気を博しますが、やはり誰もが手にしたいと願うのがバカラボトルでしょう。
独創的なデザインに見とれ、独創的な味わいに酔いしれる、そんな至高の体験を求めて世界中のコレクターが探し求めている逸品です。