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日本におけるカリフォルニアワインの歴史の変遷

■日本にカリフォルニアワインが入ってきた時期
日本では昔からワインといえばフランスというイメージが強く、ワインを買うにあたってはフランスの赤ワインをといった具合に探していたものです。
そんな日本がバブル景気に沸いていた1980年頃に入ってきたのが、アメリカ・カリフォルニアで作られたワインでした。
日本におけるカリフォルニアワインの歴史の始まりは、バブルの絶頂期だったことから、今から40年ほど前のことと言えるでしょう。
カリフォルニアワインのおかげで、日本にワインを飲むという新しいカルチャーが誕生しました。
その理由は、カリフォルニアワインの飲みやすさにあります。
カリフォルニアワインは果実味が豊かで、ワイン初心者にも比較的抵抗なく飲めるワインだったことから、日本における日常で気軽にワインを飲むというワインカルチャーを生んだ立て役者と言えるでしょう。
ただ、初心者はだんだんと中級者から上級者へと変遷していくもので、ワインにおいても通と呼ばれる人たちは、カリフォルニアワインから徐々により複雑な味わいを持つヨーロッパのワインへと趣向を変えていきます。
そのため、バブル崩壊とともに、カリフォルニアワインへの注目度も落ちていくようになりました。

■再びカリフォルニアワインに注目が集まる理由
日本でカリフォルニアワインに関する歴史が深く語られることはほとんどありませんでしたが、ワイン通が増えるにつれ、ワインに関する話題は多くなり、再びカリフォルニアワインに注目が集まるようになります。
1978年にボルドーワインの名門・バロン・ロートシルトとともにカリフォルニアワインの父と呼ばれるロバート・モンダヴィが、ベンチャー事業として新しいワイナリーの共同経営を始めたからです。
ただ、この発表のときは、日本ではまだ関心のない人がほとんどだったでしょう。
とはいえ、日本でもバブルが崩壊した後、ベンチャーや起業といった言葉がよく聞かれるようになり、ワイン通にとってはワイナリーの経営がベンチャーで成り立つのかという点に注目が集まったことと思われます。
それというのも、フランスにある巨大企業・モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトンの酒類部門の傘下に入るといったことでもなければ、一般的にワイナリーは小規模な家族経営のところが多いからです。
ロートシルト家は貴族のため、いささか特殊ですが、ロバート・モンダヴィに関しては、家族との意見の相違から家族経営をしていたワイナリーを離れ、自分でワイナリーを作った経緯を考えると、小規模ワイナリーからスタートしたのは明らかです。
そんなロバート・モンダヴィがボルドーワインの名門とベンチャー事業を行うということで世界中から注目を集めて生まれたのが、カリフォルニア州ナパ・ヴァレーにあるオーパス・ワン・ワイナリーでした。

■日本のワイン通にはぜひおすすめ
オーパス・ワン・ワイナリーはまだ歴史の浅いワイナリーですが、生まれたきっかけがかなりすごいとあって、最初から高品質の最高級ワインを作り出しています。
グレードヴィンテージとなったオーパス・ワン2014は、2012年から続く当たり年の高級ワインで、カリフォルニアワインとボルドーワインの良いところだけを集めて生まれたような、まさに至極の逸品となっています。
オーパス・ワン・ワイナリーでは、ワイナリーの見学会を行っていることから、ナパ・ヴァレーに行く機会があれば、ぜひおすすめです。
サンフランシスコから1時間半と、アクセスも抜群です。
オーパス・ワン・ワイナリーは1991年に出来上がったワイナリーということもあって、非常にきれいで美しく、お城のような荘厳な建物となっています。
カリフォルニアらしいモダンさと、ヨーロッパの格式の高さを兼ね備えたオーパス・ワン・ワイナリーの見学は、予約が取れないほどの人気で、その理由が美しい建物だけでなく、地下にある特別な部屋でテイスティングができます。
歴史の浅いワイナリーでありながら、作り出されるワインは長い歴史と確かな技術に裏打ちされた最高級品質というのですから、ワイン好きはぜひとも行ってみたいのではないでしょうか。