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カリフォルニアの最高峰ワインはこだわり要素満載のワイン

■カリフォルニアワインを変えるワイナリー誕生の歴史
カリフォルニア州にあるナパ・ヴァレーは、今でこそカリフォルニアワインの産地として広く知られていますが、カリフォルニアワインが世界的にその良さを認識されるようになった歴史については、カリフォルニアワインの父と呼ばれるロバート・モンダヴィの存在を語らないわけにはいきません。
ロバート・モンダヴィはイタリア移民の両親のもとで生まれ、ミネソタで育ちました。
禁酒法時代に父親がカリフォルニアにワインを仕入れに訪れたことがきっかけとなって、その後は家族揃ってカリフォルニアに住むようになります。
スタンフォード大学で経済と経営を学んだロバートは、父と弟とともに、禁酒法時代以前から経営していた大規模ワイナリーを買い取り、ワイン作りを始めます。
しかしながら、ワインの作り方視察のために1962年にヨーロッパへ出向いたロバートは、自分たちが作るワインがいかに未熟であるかを思い知らされて帰国します。
これまでの製造方法やワイナリーの運営の仕方を、学んできたことからよりグレードの高いものに変えようとしますが、家族の猛反対にあったため、自らワイナリーを持つことを決意したのです。
ロバートが選んだのは、カリフォルニアワインの産地として知られるナパ・ヴァレーで、ここにロバート・モンダヴィ・ワイナリーを創業したのが1966年のことでした。
この地でロバートは、ヨーロッパの高品質ワインと肩を並べることができるワイン作りに取り掛かります。
このロバートの試みがあったからこそカリフォルニアワインの歴史が大きく変わっていくことになったのは、歴史を紐解いてみるまでもありません。

■フランスの巨匠とのベンチャータッグ
そんなロバートとともに、「最高品質かつほかに類を見ないワインを作る」ことを夢見て、ともにワイン作りをしようと手を挙げたのが、フランスワインの巨匠、シャトー・ムートン・ロートシルトのフィリップ・ド・ロッチルト男爵でした。
シャトー・ムートン・ロートシルトが生み出すワインは、ロバート・モンダヴィが作るワインと同じカベルネソーヴィニヨンを主体とするフルボディのワインです。
とはいえ、それぞれが最高級と言われるワインをすでに生み出しているというのに、互いに協力し合ってさらに素晴らしいワインを作ろうというのですから、ワイン業界が大騒ぎしたのも無理はありません。
1978年、ベンチャーワイナリーとして誕生したのがオーパス・ワン・ワイナリーで、名付けたのはフランスの巨匠でした。
場所はカリフォルニア州のナパ・ヴァレーが選ばれたことにより、急成長を続けていたナパ・ワインにフランスの巨匠がステイタスを与えたのは確かです。

■オーパス・ワン・ワイナリーが作り出すワインとは
フランスが誇るボルドーワインと、勢いづくカリフォルニアワインに共通することといえば、カベルネソーヴィニヨンを使って作るフルボディの赤ワインであるということだけでした。
しかも、実際にはそれぞれの持つワインの味わいは異なります。
けれど、オーパス・ワン・ワイナリーが作り出したワインは、果実味の強さを前面に押し出すカリフォルニアワインと、上品さと緻密さが絶妙な味わいを奏でるボルドーワインという、全く異なるワインをバランス良く合わせています。
フランスの巨匠によって名付けられたオーパス・ワンとは音楽用語ですが、その名の通り抜群のハーモニーを持つワインが完成したのです。
最初に作り出されたヴィンテージワインはもちろんのこと、オーパス・ワン・ワイナリーはその後も次々と高級ワインを生み出しています。
2011年は天候が良くなく、小さなブドウが少ししか穫れなかったにもかかわらず、オーパス・ワン2011はフレッシュなアロマと、まろやかなタンニンが生み出すクリーミーなテクスチャーを持つ、凝縮された逸品になりました。
ワインを作るための条件が良くない中からでさえも素晴らしいワインを生み出すオーパス・ワンは、ぜひとも飲んでみたいワインを作るワイナリーです。