お酒買取なら大阪のネオプライス

コニャック地方の最高峰と呼ばれる場所にあるメゾンとは

■小さなメゾンが実は最高峰という噂
フランスで作られる高級ブランデーは、世界三大ブランデーとまで言われ、フランスのコニャック地方、そしてアルマニャック地方、さらにノルマンディー地方がその産地として知られています。
コニャック地方の高級ブランデーがコニャックで、アルマニャック地方がアルマニャック、ノルマンディー地方だけがカルヴァドスと呼ばれるのは、カルヴァドスだけがリンゴを原料に使っているからです。
そもそもブランデーを日本語にすると「果実酒」ということになり、カルヴァドスも当然ブランデーなのですが、そもそもブランデーはワインを蒸留したお酒であることから、原料は原則としてブドウということになります。
とはいえ、ノルマンディー地方ではカルヴァドスのようにリンゴでの高級ブランデーが作られ、広まっていきました。
実際のところ、ブドウよりも甘くて飲みやすいため、アルコール度数の高い蒸留酒初心者にはむしろ向いている高級ブランデーです。
とはいえ、やはり高級ブランデーといえばコニャックという人は多く、その理由にコニャックは蒸留回数がアルマニャックよりも多いという点が挙げられます。
不純物がより多く取り除かれることから、口当たりがまろやかで滑らか、かつクリアなブランデーとなるからです。
アルマニャックは一度だけ蒸留するため、雑味も含んだ野性味あふれる味わいが特徴です。
アルマニャックかコニャックかでいうと、コニャックに軍配を上げる人が多い中、そのコニャックの中でも最高峰のコニャックメゾンが「ポールジロー」だという人は意外と多いという不思議があります。
コニャック地方には、「ヘネシー」や「レミーマルタン」といった名だたる大手が存在する上、コニャック作りの歴史でいえば最も浅い「ポールジロー」が最高峰と言われるのには、いくつかの特徴的な理由がありました。

■グランド・シャンパーニュ地区
コニャック地方におけるグランド・シャンパーニュ地区というのは、限られた地域です。
ここで400年もの間ブドウの栽培を行い、ブドウジュースを作り、さらに300年の間ブランデーを作ってきたのが、ポールジローです。
また、歴史は浅いものの、1800年の後半にはコニャック作りを始めます。
このコニャックが別格と言えるほど素晴らしい出来だとして、ブランデー愛好家がたちまち注目したことから、小さいけれど偉大なコニャックメーカーとして、ポールジローは世界中にその名を馳せることになりました。
ポールジローは、グランド・シャンパーニュ地区でブドウの栽培から手摘みによる収穫を行い、ブドウを発酵させたら蒸溜し、蒸留酒を樽に詰めて熟成させ、最後に瓶詰して完成というこの全ての工程を自家地で行っている生産者です。
この生産者のことを、プロプリエテールといい、大体は家族だけで行っています。
そんな生産者が作ったコニャックは、プロプリエテ コニャックまたはシングルコニャックなどと呼ばれ、上質なコニャックとして知られますので、コニャック選びの参考になることでしょう。
ポールジローが「別格」と評されるのは、これらの作業を昔から変わらず連綿と続けた結果、上質のコニャックを作り出しているからに他なりません。

■35年は実はもっと奥が深かった
「ポールジロー 35年 トレ・ラール」は、海外で流通したものと、日本にだけ出荷された限定本数での販売品とがあります。
どちらも味わいは同じで、35年という表記から35年熟成のオー・ド・ヴィーを使っているのかと思いきや、実際には全てのオー・ド・ヴィーが45年以上熟成されたものでブレンディングしているという、ポールジローならではのこだわりが込められた格別なコニャックです。
アルコール度数が高いために加水を行っているものの、調整のためだけであることからおいしさはまったく損なっていません。
優雅で香り高いアロマとフルーティな後味は、角が取れたまろやかな味わいで、まさにポールジローの本領発揮と言えるコニャックです。