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ウイスキー人気をブームにしたハイボールの歴史は

■ウイスキーといえばハイボール

今や、日本中で最も人気のあるお酒といっても過言ではないのが、ハイボールです。
ハイボールとは、ウイスキーをソーダやトニックウォーターなどの炭酸で割って飲む飲み方のことで、最近では焼酎を同じく炭酸で割った焼酎ハイボールといった飲み物も登場しています。
厳密に言えば、チューハイとはすでに焼酎を炭酸水で割っており、これがハイボールのことですので、焼酎ハイボール＝チューハイのことなのですが、そもそもチューハイという言葉が何を縮めているかを意識せずに使っている人が大半です。
そのため、昨今のウイスキーハイボール人気にあやかろうと、あえてチューハイというおなじみの言い方ではなく、焼酎を使ったハイボールという意味で、焼酎ハイボールという言葉を使い始めたと考えられます。
そんなハイボールの大人気とブームにより、国内はもとより、海外でもウイスキーを手に入れることが困難になっていると言われるほど、品薄になっているのですから、その人気はすごいものです。
そんな大人気のハイボールですが、ウイスキーというお酒そのものは、あまり日本人にとって親しみやすいものではありませんでした。
バブル期にはウイスキーボトルをキープするという行為がステイタスとなったこともあり、行きつけのバーでキープしたウイスキーを、水割りで飲むのが流行ったこともありますが、社会的ブームになるほどではありませんでした。
それが、今やウイスキーの確保が難しいほどにまで人気となったのは、ハイボールに秘密があると言っていいでしょう。

■日本におけるハイボールの歴史

日本におけるウイスキーの人気は1980年代をピークに、バブル崩壊とともにどんどん下火になっていきます。
これには、ウイスキーが高いお酒だったことも関係しています。
不景気な中で飲むには高すぎるという理由と、とりわけ若者からの手が出しにくいお酒というイメージが強く、2000年にはピーク時の半分以下になりました。
この頃の日本はまだ「失われた20年」と呼ばれる不況の中にあったことから、高価なウイスキーに関心が集まらないのも無理からぬことだったと言えます。
そんな不人気を何とかしようと、かつてブームの頃に使われた「ウイスキーがお好きでしょ」のフレーズに載せて、テレビコマーシャルに打って出た日本のウイスキーメーカーが提供した飲み方が、ハイボールだったのです。
炭酸と氷で割る爽やかな口当たりはもちろん、高価なことがネックだったウイスキーの量をそれほど必要としないことから、意外と安く飲めるということが分かり、若者の間で大ヒットしたのです。
また、お洒落な要素を持っていたことも、若者を虜にしたと言っていいでしょう。
水割りには中高年男性のイメージがあるのに対し、ハイボールはいかにも若い、フレッシュな印象だったからです。

■ハイボールで試してみたいスコッチウイスキー

ハイボールでウイスキーは美味しいということを知った人に、ぜひとも試してもらいたいスコッチウイスキーといえば、やはりシングルモルトです。
炭酸水がウイスキーの風味をかきたて、とても爽やかな味わいにしてくれるのが特徴です。
スコッチウイスキーでシングルモルトウイスキーに強いこだわりを持っているのが、アラン蒸溜所です。
1995年に設立されたばかりの新しい蒸溜所ですが、そのウイスキーの質の良さは、スコッチウイスキーの本場・スコットランドでもよく知られています。
このアラン蒸溜所の「ピーテッドアラン 2004年 シェリーカスク」は、ノンピートのシングルモルトウイスキーをメインにしているアラン蒸溜所が毎年、ほんの少ししか造らないピーテッド原酒から造られた、貴重なピーテッドウイスキーです。
フルーツや塩漬けのサクラの香りから、ミルクチョコレートとスモークの重厚な味わいへと変わるところが特徴です。
アランウイスキーの中では希少価値の高い「ピーテッドアラン 2004年 シェリーカスク」で造るハイボールは、これまでにはない斬新な味わいを感じさせてくれるはずです。