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長い歴史から飲んでみたいコニャックがたくさんあるブランド

■コニャックの5大ブランド
コニャック地方において定められた基準を満たして造られた高品質のブランデーのことを、コニャックと呼びます。
ただ、この基準が明確に作られたのは今から82年前と、ごく最近のことです。
5大ブランドの中でもコニャックの代名詞と呼ばれるレミーマルタンの創業が1724年ですので、2018年では294年の歴史があることになります。
比較すると82年前が最近と感じられるのも無理はありません。
レミーマルタンでは過去に、150周年の記念としてレミーマルタン史上最高に美しいと言われるデキャンタボトルに入ったルイ13世を販売しましたし、1974年には創業250周年記念ボトルとして、創業から250年までの西暦を刻んで名前としたレミーマルタン 1724-1974を販売しています。
そのため、300年を記念する特別なレミーマルタンが出てくるかどうか、レミーマルタンファンたちは大いに期待しているところですが、50の年が付くのが節目と考えられなくもなく、次は350年なのかもしれません。

■節目でなくても飲んでみたいレミーマルタン
1724年の創業当時から、野心家の創業者・エミール・レミー・マルタンは次々と高品質のブランデーを造り出します。
すでに大きなワイナリー経営を軌道に乗せていた実業家でもあった彼には、すぐにブランデー蒸留に取り掛かれるという強みがありました。
そのため、レミーマルタン創業後わずか14年で、国王からレミーマルタンが最優先でブドウの栽培ができるよう、ブドウ栽培に適した土地の確保の権利を王から与えられたほどです。

■コニャックの定義が定まる前からコニャックと呼ばれていた理由
コニャック地方でブランデーを造るようになったのは、1411年にブランデー造りを始めたブランデー発祥の地とするアルマニャック地方からかなり遅れて16世紀に入ってからです。
コニャック地方はアルマニャック地方とは造り方が異なり、二重蒸留によってより高いアルコール度数を保つことができるようになります。
高いアルコール度数は長期間の品質保存に耐えるメリットをもたらす上に、樽に入っている期間が長くなることからより熟成が進み、希釈せずに飲めるおいしい蒸留酒となりました。
そのため、アルマニャック地方やその他の地域で造られるブランデーと区別するため、コニャック地方で造るブランデーのことをコニャックと呼ぶようになったのが名前の始まりで、コニャック地方でブランデーを造っていたレミーマルタンが造るブランデーも、コニャックとして販売されていました。

■4代目が作った数々の功績
4代目のポール・レミー・マルタンは、レミーマルタンの象徴となっているケンタウルスのシンボルマークを作り出し、商標登録した人物です。
1874年のことで、その後、レミーマルタンのコニャックには全て、このケンタウルスのエンブレムが使われていることは有名です。
4代目は樽売りに加えて箱売りを行い、遠くにまで運ぶことを容易にするなど、レミーマルタンのブランド確立のため、様々な改革に着手した功績で知られています。
今日のレミーマルタンがあるのは、創業者はもちろんですが、4代目であるポールの存在が非常に大きいと言われています。
そんなポールの最大の功績は、最上級のクリュであるグランド・シャンパーニュのオードヴィだけで造った、これ以上ない最高級コニャックを詰めた『ルイ13世』を発売したことです。
コニャックの品質もさることながら、箱売りさえも浸透しなかった時代に、フランス王家の紋章が付いた美しいデキャンタボトルに詰めて発売したのには世界中が驚き、一躍レミーマルタンの名を広めることになりました。

■美しいからこそボトルコレクションに外せないレミーマルタン
レミーマルタン スーペリアは、ボトルデザインにも妥協を許さないこだわりを持つレミーマルタンらしく、ボトルが6面に面取りされた独特な形をしているのが特徴です。
レミーマルタンは長い歴史の中で美しいボトルをたくさん生み出してきましたが、レミーマルタン スーペリアのボトルはブランデーのボトルとしては非常に珍しく、コレクション対象にもなっているレミーマルタンです。