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レミーマルタンがコニャックの代名詞となった理由とは

■レミーマルタンがコニャックの代名詞と言われる理由
1724年、エミール・レミー・マルタンによる創業から、294年の歴史を持つ5大コニャックブランドの一つであるレミーマルタンは、コニャックの代名詞として世界的にも有名です。
とはいうものの、レミーマルタンがコニャックの代名詞と呼ばれるようになったかという理由は、一言では言い表せません。
コニャック造りにおいて伝統を守るというルールを課して、徹底してレミーマルタンだけができるコニャック造りを続けてきた結果が、コニャックの代名詞という最上級の称賛につながっていると考えられます。

■レミーマルタンのルールとは
コニャックもブランデーの一種なのですが、コニャックと呼ばれるためにはきちんとした定められた基準をクリアしなければなりません。
ただ、この基準が決まる前から、コニャック地方で造られるブランデーは特別なものとしてとらえられており、そのため地名を採ってコニャックと呼ばれていました。
その理由は、コニャック地方でとり入れられた二重蒸留という蒸留方法が、ブランデー発祥の地であるアルマニャック地方とは異なる優れた点を持ち合わせていたということにあります。
二重蒸留することによって、アルマニャックのブランデーに比べてコニャックの方が、アルコール度数が高くなったのです。
そのため長期輸送に耐えられ、熟成期間も長くなり、ブランデーの中でも飛びぬけて高品質のブランデーとなりました。
そのため、品質をわかりやすく区別するために、コニャック地方で造ったことがわかるよう、コニャックとして広まっていったのは必然の結果だったと言えるでしょう。
レミーマルタンでは、創業当時から手間のかかる伝統的な製造方法を今でも続けていると言いますから、その伝統を重んじる姿勢には驚かされます。
さぞかし近代化された設備が整っているのかと思いきや、昔ながらの製造方法でリーズと呼ばれる澱を残したまま、蒸留しています。
294年という長い歴史の中で、改革によって変えていった点も多々あるレミーマルタンですが、コニャックの造り方が徹底して変わらなかったのは、変えてしまえばもはやレミーマルタンではなくなってしまうと誰もが確信していたからでしょう。

■特化ブランドという特徴から生まれる高品質コニャック
19世紀後半に地質学者に地質を調べさせたレミーマルタンは、現在、フィーネシャンパーニュ・コニャックを名乗る特化ブランドとなっています。
フィーネシャンパーニュ・コニャックとは、最上級ブドウ畑のグランド・シャンパーニュと、その次の高いランクに位置するプティット・シャンパーニュで収穫された、ユニ・ブランという品種のブドウのみで造られた最高品質のコニャックを言います。
ブドウの栽培畑、いわゆるクリュと呼ばれる地質は6段階に分かれているため、上の二つだけで採れたブドウのみでコニャックの原酒となるオードヴィを造ることが、どれだけすごいことかは容易に想像できるでしょう。
過去の歴史を振り返ってみても、創業した1724年からわずか14年後にはレミーマルタンが造るコニャックを大いに気に入った、時のフランス国王ルイ15世によって優先的にブドウを栽培する権限を授与されています。
創業当時からすでに高品質のコニャックを生み出していたことが、この歴史の逸話や特化ブランドに指定されていることなどから、はっきり証明されているのは明らかです。

■ボトルで手に入れたくなる魅力があるのがレミーマルタン
レミーマルタン スーペリア 旧ボトルは、旧ボトルということからもわかるように、新しいボトルがあります。
新しいボトルがクリアなのに対し、旧ボトルはくもりガラス状に加工したフロストボトルなのが特徴で、色もグリーンです。
六角の形をしており、美しいボトルが多いレミーマルタンはもちろん、あらゆるブランデーボトルの中でも特に珍しいとされている形のボトルです。
また、キャップシールも金と黒の二つがあり、ボトルコレクターにとっては、どちらも手に入れたいレミーマルタンでしょう。