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レミーマルタンといえばこれ

■3世紀もの間変わらぬ大望
今やコニャックといえばすぐに名前が挙げられるまでになった、フランスの最高級コニャックメーカーであるレミーマルタンは、創業以来3世紀にわたって変わらぬ大望があるといいます。
それが、「ハート・オブ・コニャック」ということです。
この言葉を聞いただけでは、おそらく何のことか意味が分からない人がほとんどでしょう。
そこには、レミーマルタンが連綿と受け継いできた歴史の中で変わることなく、人に対して求めてきたものがあることを意味しているからです。
他の人にインスピレーションを与えることが出来る人というのは、一つのことだけでなくそれ以上の面において自分の姿を見せていると、レミーマルタンは考えます。
そして、レミーマルタンは自分で自分を探り、そして自分自身を見つけることを求めているのです。
この考え方があったからこそ、レミーマルタンはブドウの作付けをするための畑づくりや、ブドウの栽培をすること、そして蒸留作業から樽詰めや瓶詰め、さらに経営部門に至るまで、すべての社員がそれぞれが持つ情熱と自分自身を知って仕事に取り組んでくることができました。
その結果、時の権力者であったルイ15世をして、コニャックを作る独占権を与えられ、さらには「ルイ13世」という最高級のコニャックを作るためのブドウ栽培を、食糧危機に見舞われた時代においても続けてくることが出来たといえます。
3世紀にわたってレミーマルタンでのコニャック造りに携わってきた人達が、この変わらぬ大望をどのように理解していたかはわかりませんが、少なくともそれぞれの時代の人たちにとっての常識と思える考え方でもって、情熱の限りを最高のコニャックを作ることに注ぎ込んできたのは間違いないといえます。

■そんなレミーマルタンのベースはこれ
3世紀にわたって最高級コニャックを作り続けてきたレミーマルタンですが、最初から最高級のコニャックが作れたわけではありません。
たゆまぬ努力はもちろんですが、時には斬新や無鉄砲と言われるようなこともあったでしょう。
特に4代目であったエミール・レミー・マルタンは、さまざまな面においてレミーマルタンを発展させた人物であったことから、レミーマルタンにも何度か転機がやってきたことを歴史が物語っています。
そんな歴史を紡いできた中で、最高級のコニャックを作る会社と認められ、コニャックを飲みたいとなった時に、「コニャックと言えばレミーマルタン」「レミーマルタンと言えばこれだね」と言われるほどの代表作となったのが「レミーマルタンVSOP」です。
1972年にできたコニャックで、世界中で最もたくさん売れているコニャックでもあります。
まさにレミーマルタンを代表するコニャックであり、コニャック初心者が初めて飲むにも最適です。
1972年の発売当時から、現在まで変わらずすりガラスのボトルを採用しているところは、まさに時代の最先端をいっていたといえます。

■レミーマルタンを代表するコニャックの味わいは
レミーマルタンVSOPで気になるのは、このVSOPという表記が何を意味しているかでしょう。
これはブランデーのクラス分けを示すもので、Vには非常に、Sには優秀な、Oには古い、Pには透き通ったという意味があります。
レミーマルタンならではの上品な味わいを楽しむことが出来る逸品でありながら、まずはリーズナブルな価格からレミーマルタンを飲んでみたいという人にはうってつけと言えるコニャックです。
ただ、リーズナブルで初心者にも最適とはいうものの、フランスのリムーザン地方のオーク樽を使い、4年から長いものでは12年もの間、しっかりと熟成して出来上がるコニャックですので、レミーマルタンの上質さを十分味わうことが出来ます。
しっかりとしたバニラや、香ばしいヘーゼルナッツの香りに加え、リムーザンならではのオークの香りが相まって、非常にエレガントでパワフルという複雑でありながらも、芳醇な香りが楽しめるレミーマルタンの代表作です。