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優れた品質のブドウの繊細さと上品さが凝縮された至高の逸品

■ ピノ・ノワールだからこその味わいを凝縮した1994年のヴィンテージ
「ルイ・ロデレール ブリュット・ヴィンテージ 1994」は、世界でも老舗シャンパーニュとして知られるルイ・ロデレールが手掛けた1994年のヴィンテージ・シャンパーニュです。
ヨーロッパブドウ系統の赤ワイン用ブドウ品種・ピノ・ノワールを50％、そしてフランスが誇る白ワイン用ブドウ品種のシャルドネを30％、そしてピノ・ムニエを20％の比率でブレンドし、オーク樽の大樽で澱と一緒に専用のセラーにて3年かけて熟成させます。
さらに澱引きを経た後の6ヶ月の期間も引き続き熟成させることで、洗練された深い味わいが楽しめる熟成度の高いシャンパーニュに仕上がっています。
甘くて香ばしい芳醇なアロマには、シロップ漬けのフルーツとアーモンドクリーム、ホワイトチョコレートにキャラメルといった複雑なテイストが絡み合い、それでいて絶妙のバランスを保っているのが「ルイ・ロデレール ブリュット・ヴィンテージ 1994」の特徴です。
ピノ・ノワール特有の酸味になめらかな舌触りが楽しる、まさに極上と呼ぶにふさわしい出来栄えとなりました。
ルイ・ロデレールブリュット・ヴィンテージファンだけでなく、多くのシャンパーニュ好きに味わっていただきたい逸品です。

■ ルイ・ロデレールの壊滅と再建
1776年に創業したルイ・ロデレールは、広大なブドウ畑を所有しているメゾンとしても知られています。
その敷地面積はルイ・ロデレールが生産するおよそ2/3のシャンパーニュを、自らの土地で栽培するブドウで賄えるほどの大きさです。
保有する自社畑の中では、ネゴシアン・マニピュラン畑が最大の214haの規模を誇っており、ほかにもシャンパーニュ地方のモンターニュ・ド・ランスとコート・デ・ブラン、さらにヴァレ・ド・ラ・マルヌの3地区の畑からもブドウを収穫できます。
ルイ・ロデレールが保有するどの地区も格付け95～100％の良質な畑で、栽培されるブドウは高い品質を備えているものばかりです。
広大な敷地を所有するルイ・ロデレールにも苦難の時代がありました。
それが20世紀初頭の第一次世界大戦を代表とするヨーロッパ激変の時代です。
度重なる激変のせいで、ルイ・ロデレールは所有する土地の大半を破壊されてしまいました。
1880年にルイ・ロデレールの息子であるルイ・ロデレール2世から家業を引き継いでいた妹のレオニー・オルリー・ロデレールは、彼女の息子のレオン・オルリー・ロデレールに経営を譲り渡していました。
大半の土地を失った困難な時代に家業を継いでいたレオンは、ブドウ畑の再建に取り組みます。
苦境に立たされる中、彼はただメゾンを継続することだけを考えてブドウを購入し続けました。
こうして収穫年度が異なるブドウが実り出し、レオンは安定した味のマルチ・ヴィンテージ・ワインを造り出すことに成功します。
このワインこそが今日のルイ・ロデレールを代表するブリュット・プルミエで、まさに再建のシンボルでもありました。

■ ルイ・ロデレールの一貫した姿勢が最高品を生み出す
1833年に叔父のニコラ・シュレッダーからメゾンを譲り受けたルイ・ロデレールは、全ての作業を家族経営で行うメゾンの姿にこだわりました。
優れた起業家でもあった彼は、ブドウの栽培から出荷まで一貫したワイン造りを極めようとします。
それを裏付けたのが、19世紀半ばに彼が行ったシャンパーニュ地方でのグラン・クリュ畑の買い付けでした。
当時ほかのメゾンではブドウの栽培はせず、外から買い付けるのが一般的でした。
しかしルイ・ロデレールはあくまでも自分の畑でブドウを栽培することにこだわっていたため、吟味に吟味を重ねた結果、ブドウを育てるのに最高の条件を備えた土地を入手できたのです。
ルイ・ロデレールは「優れたワインは全て土壌の質と伝統に対する情熱、そして将来への鋭い眼差しによって生まれる」という基本理念を掲げていました。
父であるルイ・ロデレールから事業を引き継いだ息子のルイ・ロデレール2世も、父に負けず劣らず聡明な人物でした。
彼もまた丁寧で細やかなシャンパーニュ造りと、代々伝わるブドウ畑の管理方法を父親から学び受け継いだといわれています。