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甘みのある香りと味わいは初心者にも飲みやすい仕上がりのウイスキー

■世界で一番売れているカナディアン・ウイスキー

「シーグラム V.O.」の「 V.O.」とは「自分専用」をお意味する「Very Own」という言葉で、これを略称したものを商品名に掲げたのが「シーグラム V.O.」です。
「シーグラム V.O.」はトウモロコシとライ麦を原料にしたウイスキーで、世界五大ウイスキーの産地でもあるカナダが誇るカナディアンウイスキーとなっています。
またカナディアン・ウイスキーとして「シーグラム V.O.」は世界で最も売れた銘柄で、世界一有名なカナディアン・ウイスキーと言っても過言ではありません。
「シーグラム V.O.」は洋ナシフレーバーのキャンディーやカラメルのような甘い香りに、スパイシーなライ麦とバターを思わせる香ばしい香りが特徴のウイスキーに仕上がっています。
もともとクセの少ないカナディアン・ウイスキーであるうえに、「シーグラム V.O.」は甘みのあるライトボディのためウイスキー初心者にもおすすめです。
軽いスパイシーさと若干感じられる酸味が絶妙なバランスを醸し出しており、ストレートやロックはもちろんやわらかな口当たりと飲みやすさが魅力となっています。
また「シーグラム V.O.」はカクテルベースに最適な刺激を備えていることから、カクテルを造るときには最適なウイスキーです。

■シーグラム社の誕生と遍歴

「シーグラム V.O.」は1857年に創業したジョセフ・E・シーグラム＆サンズ社が、1924年にウイスキー市場に出荷したカナディアン・ウイスキーとして知られています。
創業者はジョセフ・E・シーグラム氏で、オンタリオ州ウォータールーに蒸留酒製造所を建設しました。
しかしジョセフ・E・シーグラム＆サンズ社は1928年にディスティラーズ・コーポレーションによってジョセフ・E・シーグラムの蒸留酒製造所は買収されます。
こうしてシーグラム社に買収されて以降のジョセフ・E・シーグラム＆サンズ社は、社名がシーグラム社へと変更されることとなりました。
シーグラム社は2000年に酒造部門と娯楽部門を売却することにしますが、酒造部門がペルノ・リカールに売却されたことによって「シーグラム」のブランド名はペルノ・リカールが使用しています。
ジョセフ・E・シーグラム＆サンズ社が創業初期から販売していた「シーグラム V.O.」の原酒は、現在1968年に建設されたギムリ蒸溜所で製造されたものが使われています。
ギムリ蒸溜所の現在のオーナーはディアジオ社で、スコッチ・ウイスキーの「ジョニーウォーカー」やバーボン・ウイスキーの「I.W.ハーパー」などの多数のブランドを抱えるイギリスの酒造会社です。
「シーグラム V.O.」はディアジオ社所有のギムリ蒸溜所で6年以上熟成した原酒をベースに、シトラスの柑橘香やバラのようなフローラル香、それに果実のフルーティーな香りも感じさせるカナディアン・ウイスキーとなっているのが特徴です。

■カナディアン・ウイスキーが世界五大ウイスキーの一つになるまで

現在世界には「世界五大ウイスキー」と呼ばれるウイスキーが存在しますが、カナディアン・ウイスキーもその中の一つです。
カナディアン・ウイスキーが世界5代ウイスキーの産地にふさわしい品質を誇ることを知らしめたのが、1924年にジョセフ・E・シーグラム＆サンズ社が造り出したこの「シーグラム V.O.」であると言っても良いでしょう。
その後買収によって「シーグラム V.O.」で使用される原酒の蒸溜所は変わったものの、創業当時から常に品質を維持しながら進化を遂げていることは間違いありません。
カナディアン・ウイスキーとはカナダの法律に従い、カナダ国内で製造されたウイスキーのことを言います。
その昔は「one day whiskey」と呼ばれたほど劣悪な蒸留酒でしたが、アメリカの禁酒法時代に劇的な変貌を遂げることになります。
アメリカの隣国であるカナダは禁酒法時代にウイスキーの生産量を伸ばし、それとともにウイスキーの品質も向上させていきました。
カナダがウイスキーの生産施設を整備したことで、カナダで造られるウイスキーはどの銘柄も一定以上の品質を保つようになったのです。
世界にカナディアン・ウイスキーの名を知らしめた「シーグラム V.O.」をはじめとして、カナディアン・ウイスキーは世界五大ウイスキーの中でも大変生産量の多い地域となっています。
そのため日本はもちろん、いまでは世界中がカナダを世界五大ウイスキーの産地として認めました。
クセのない味わいと飲みやすさが特徴のカナディアン・ウイスキーは、近年の日本でも高い人気を誇っているウイスキーです。