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■風情ある徳利に入った銘酒・薩州 赤兎馬
薩州 赤兎馬は、鹿児島県いちき串木野市で焼酎の醸造・販売を行っている濱田酒造の代表的な銘柄です。
1868年(明治元年)に操業を開始した濱田酒造では、主に焼酎とリキュール類の製造を手掛けており、芋焼酎を筆頭に麦焼酎や日本酒も造っています。
特に芋焼酎の種類が多く、薩州 赤兎馬をはじめとして「河童」、「濱田屋 伝兵衛」それに「薩摩富士」の銘柄が有名です。
麦焼酎の「隠し蔵」は、モンドセレクションで金賞並びに最高金賞も受賞する栄誉を手にしました。
他にも「薩州政宗」の銘柄名の日本酒も醸造しています。
焼酎醸造メーカーとして名実ともに力を備えている濱田酒造の一押しは、何と言っても芋焼酎「薩州 赤兎馬」でしょう。
その味のクオリティの高さは、焼酎好きの間ではすでに周知の事実となっています。
そして不動の人気を誇る銘酒・薩州 赤兎馬を陶器の徳利に入れた限定品が発売されました。
瓶入りの薩州 赤兎馬のイメージと同様に、黒い徳利に赤い文字で大きく「赤兎馬」の名前が刻まれており、なんとも風情漂ういでたちに仕上がっています。
重厚感溢れる徳利に詰められた姿は、まるで武将が掲げる戦国時代にタイムスリップしたかのようです。
その珍しさが人気を集め、コレクション用や贈答用の品として買い求める人が続出しています。

■もとは九州内限定のプライベートブランド
今では九州地方全域はもちろん、本州でも購入することができる薩州 赤兎馬ですが、もともとは九州内だけで発売されていた限定品の銘柄でした。
プライベートブランドとして手掛けられていた銘柄ですが、その美味しさが評判となり薩州 赤兎馬の名前はあっという間に九州地方全土に知れ渡りました。
そして、九州地方での販売が開始されてからわずか2年ほどで、本州でも「九州だけで手に入れられる銘酒」として人々の耳に入るようになったのです。
本州にある酒類卸売店の中には、薩州 赤兎馬の発売当初から販売を申し出る店がありました。
ところが、もともとがプライベートブランドとして造り出された銘柄のため、製造本数が非常に限られていたのです。
九州地方だけでもすでに需要が高まっており、本州での販売はなかなか実現しませんでした。
それでも薩州 赤兎馬の美味しさを広めたいとの一心で、卸売店は濱田酒造に対して長年にわたり粘り強く交渉を続けてきました。
そしてその努力が「九州赤兎会」に認められ、ついに本州内で薩州 赤兎馬が販売されるようになったのです。
赤兎馬の名前は三国志に登場する「一日に千里走る」名馬がその由来となっています。
本州での販売が開始されると同時に、薩州 赤兎馬はその名のとおり本州を駆け抜ける疾風となりました。

■美味しさの原点は鹿児島が育む自然の恵み
薩州 赤兎馬を醸造する濱田酒造は鹿児島県で創業して以来、今日までずっと製造の拠点を変えずに当時の手法を守り続けながら、焼酎の醸造を行っています。
なぜなら、濱田酒造がこだわる「美味しい芋焼酎造り」に欠かせない上質の素材が、鹿児島県には揃っているからです。
古くから鹿児島県はサツマイモの産地として知られており、その中でも特に甘くて美味しいサツマイモとして有名な品種に黄金千貫(こがねせんがん)があります。
薩州 赤兎馬は、収穫される数の少ないサツマイモである黄金千貫だけが使用されている本格芋焼酎です。
そして、鹿児島の火山灰土・シラス台地の地下から湧き出る天然水も原料とすることで、口当たりが柔らかくまろやかで甘さの際立つ芋焼酎に仕上がっています。
時間をかけてゆっくりと熟成された結果、生まれるのど越しの良さは格別で、重厚感がありながらも飲みやすい焼酎として評判は上々です。
特にロックや水割りで飲むと、その風味を最も強く感じることができます。
また、寒い季節には熱燗でいただくと体が温まり、薩州 赤兎馬の別の美味しさも楽しめます。
一年を通して様々な飲み方ができるところが、薩州 赤兎馬の人気の秘密です。