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■発売を楽しみにされている限定商品
サントリーシングルモルト山崎 ミズナラ ２０１２はサントリー酒類株式会社が2012年9月25日（火）から全国で発売した数量限定品です。
発売時のメーカー希望小売価格は25,000円でした。
山﨑ブランドを誇る多彩な樽を使った原酒を堪能してもらいたいと数年前から限定発売が始まったシリーズの1つで、この2012年9月25日（火）にはシングルモルト山崎 ミズナラ ２０１２のほか、山崎シェリーカスク、山崎パンチョン
、山崎バーボンバレルのシングルモルトウイスキーも同時に数量限定販売されました。
サントリーのウイスキーづくりの歴史は古く、1923年に京都の地に山崎蒸溜所を開設したことからスタートしています。
山﨑蒸留所でのウイスキーづくり60周年を記念して1984年に山﨑のブランドが新登場し、それ以来、日本を代表するシングルモルトウイスキーとして国内のみならず、海外のウイスキー通からも高い評価を獲得してきました。
シングルモルト山崎 ミズナラ ２０１２がリリースされた2012年の3月には、ワールド ウイスキー アワード（WWA）で山﨑25年が、世界最高のシングルモルトウイスキーに与えられるWorld's Best Single Malt Whiskyを受賞する快挙を達成しています。

■ミズナラ樽からできるシングルモルトの特徴
ミズナラは他国のウイスキー造りでは用いられていない材質で、山﨑蒸留所における歴史の産物とも呼ばれる時代にほんろうされた中で生まれた希少な素材です。
戦争中に海外からの輸入ができなくなり、戦後もしばらくはウイスキー造りに欠かせないシェリー樽などのオーク材の輸入が困難となっていました。
その状況でも戦後の復興も兼ねて美味しい国産ウイスキーを造りたいと奔走したサントリーのウイスキー職人たちが、全国を探し回って北海道で見つけたのがミズナラだったのです。
樽を造った当初は原酒が漏れてしまうミズナラ材の特質に悩まされ、ようやく原酒ができた際には木香が強すぎてブレンダーから評価を得られないという課題に見舞われました。
しかし、それでもあきらめることなく熟成を続けた結果、使い込むほどに白檀や伽羅を思わせる独特の芳香と甘みのあるふくよかな味わいに到達することが分かったのです。
今ではミズナラ樽はウイスキーの世界でジャパニーズ・オークとして称賛され、ジャパニーズウイスキーがもつ独特の香味や特徴を語るにあたって欠かせない要素となっているとともに、ブレンダーたちにも認められて山﨑ブランドにも欠かせないモルト原酒になっています。
現在では良質なミズナラ樽を作り続けるために蒸留所のブレンダー自らが北海道へと足を運び、ミズナラが原生する森の仲を歩いて樹木の生育環境を自らの目と木肌に触れ、呼吸を合わせるなどして五感で確かめ、樽を作る樹木の選定に立ち合っています。
ミズナラは高さ25メートル以上にも達しますが、樽材として使うには人の胸の高さで幹の直径が80センチ前後のものを伐採しています。
天空に向かって真っ直ぐに伸び、周囲の針葉樹と競うように勇ましく育った通直のもので、根元から10ｍほどは枝を張らずに傷が無いものを選び抜いています。
最適な材質を持つミズナラは樹齢200年から300年に及ぶものが多く、大変貴重です。
樽の製造を専門業者に依頼せず、蒸留所自らが行っていることも世界的に珍しいことで、山﨑蒸留所のこだわりが感じられます。
サントリーシングルモルト山崎 ミズナラ ２０１２の特有の芳香と味わい、いつまでも続く余韻は、森の豊かな恵みと職人たちのこだわりから生み出された自然と情熱の産物といえるでしょう。
ミズナラが育った北海道の原生林や豊かな自然に想いを馳せながら、ジャパニーズ・オークならではの独特で複雑なオリエンタルな香味と、いつまでも長く伸びゆく余韻をゆっくりと楽しむのがおすすめです。
最初はストレートで、次に加水しながらいただきましょう。