お酒買取なら大阪のネオプライス

■登場までの歴史と流れ
サントリーシングルモルト山崎 パンチョン ２００９は2009年10月27日（火）に山崎ブランドの重要な節目として数量限定で企画販売されたウイスキーです。
2009年が山崎にとって大切な年と位置付けられるのはなぜか、お分かりになるでしょうか。
サントリーの創業者である鳥井信治郎氏が京都の山崎の地に、日本人好みの国産ウイスキー造りを目指して山﨑蒸留所を開設したのは1923年のことです。
まだ日本は大正時代であり、戦前に大きなチャレンジを始めた人がいたのです。
2009年は1923年からは約85年ほどの年月が経っていますが、実はキーワードは創業の年ではなく、蒸留所の所在地である山崎の名を冠したシングルモルトウイスキーが新たなブランドとして誕生した1984年が鍵を握ります。
1923年に山﨑蒸留所を開設し、その6年後の1929年にようやく日本初となる本格国産ウイスキー「白札」が発売に至りました。
しかし、当時の日本では初めて口にするウイスキーの味は受け入れられず、売れ行きは芳しくありませんでした。
その後、1937年に「角瓶」を発売したところ、これがヒット商品となり、その後の「オールド」「ローヤル」とサントリーを代表するウイスキーブランドを生み出し、日本にウイスキー文化を根付かせる役割を果たしました。
そのような中で日本は高度成長期へと突入し、サントリーでも代替わりして、2代目の佐治敬三がマスターブレンダーとなっていました。
彼は鳥井信治郎の次男として創業者の想いと技を受け継ぎ、父と同じ開拓者スピリッツで時代にマッチし、時代を先ゆく新たなウイスキーのスタイルを生み出そうと試行錯誤を繰り返します。
そして、2年余りの歳月を経てようやくたどり着いたウイスキーが、山﨑蒸留所の個性ある樽の原酒を絶妙に掛け合わせたシングルモルトウイスキーだったのです。
山崎と名づけられた新たなシングルモルトウイスキーのブランドが誕生したのは、1984年のことで、山﨑蒸留所の開設からちょうど60年の節目の年でした。
そして、2009年はその1984年から25年の節目となる記念の年にあたります。
25年といえば四半世紀を経たことになり、比較的新しいブランドとイメージされながらも、既に1世紀の4分の1を経た息の長い国内外で愛されるブランドへと成長を遂げていました。

■節目の特別エディション
山崎誕生25年目を記念して2009年の春には1984年に蒸溜・樽詰めされたモルト原酒のみで造られた山崎1984と、創業時と同じスパニッシュオーク製のシェリー樽で熟成させた山崎シェリーカスクが発売され好評のうちに完売しました。
山崎を構成する多彩な原酒の中から、その1つであるシェリーカスクを発売したのに続き、多彩な原酒づくりを訴求するシリーズの第2弾としてサントリーシングルモルト山崎 パンチョン ２００９が発売されたのです。

■樽材選びからのこだわり
サントリーシングルモルト山崎 パンチョン ２００９は10年～15年間かけてパンチョン樽で熟成された原酒をもとに造られています。
パンチョン樽とは容量は480Lとウイスキー樽の中では大きな容量を持つことから、原酒が直接、樽材と触れる面積が少なく、熟成がゆっくりと進む一方で、樽材の風味や芳香が時間をかけて根付き、しっかりした樽香が育まれます。
樽は北米産のホワイトオーク製で、山﨑蒸留所のブレンダーをはじめとする作り手がわざわざ現地まで調達に行き、森を歩んで樹木を見極め、日本に持ち帰ってきて自社の製樽工場で1つ1つ丁寧に作っています。
樽まで自社製のこだわりを持つ山﨑蒸留所でバンチョン樽を使って寝かせた原酒は、バニラやココナッツのようなスイ―ティーで幸せを感じる風味や、香ばしくて心地よい穀物のようなふっくらとした甘い香味が楽しめます。
アルコール度数は48度としっかりとした飲み応えも感じられるので、まずはストレートで楽しみましょう。