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■山﨑誕生25年を記念した限定商品
山﨑のルーツを紐解くと1923年に京都の山﨑という地名の場所に、サントリーの創業者となる鳥井信治郎が山﨑蒸留所を開設し、日本オリジナルのウイスキー造りをスタートしたことに端を発します。
もっとも、蒸留所の地名は山﨑でしたが、当初から「山﨑」の冠が付いたウイスキーが存在したわけではありません。
山﨑というシングルモルトのブランドが生まれたのは1984年のことで、蒸留所の開設から60周年を迎える節目の年でした。
そして、今回ご紹介するサントリーシングルモルト山崎１９８４が誕生したのは、山﨑のブランドが誕生してから25年と四半世紀を迎えた年にあたります。
25年目を記念して2009年3月10日（火）から数量限定にて発売されたサントリーシングルモルト山崎１９８４は、山﨑のブランドが生み出された1984年に蒸溜して樽詰めされたモルト原酒のみが利用されており、25年という長い熟成期間による芳醇な香りと味わい深さ、25年という歴史と伝統を感じることができる、創業時から続くウイスキー造りの職人たちの想いとこだわりが詰まった逸品です。
1984年にシングルモルトウイスキーの新ブランドとして山﨑が誕生した当時はブレンデッドウイスキーが主流だった時代でした。
そうした時代の流れを打ち破るべく、日本で初めてのウイスキー造りを始めた開拓者精神やチャレンジ精神を受け継ぐウイスキー職人たちが、新しいウイスキーを造って新風を巻き起こすという情熱のもとで誕生させたのが、山﨑だったのです。

■山﨑の地が選ばれた歴史
では、そもそもウイスキー造りに京都の山﨑の地が選ばれたのは、どうしてだったのでしょうか。
サントリー創業者の鳥井信治郎は繊細な味覚を持つ日本人に満足してもらえる国産ウイスキーを造るという目標のもと、蒸留所を開設する場所には日本的な風土を求めており、全国各地に理想郷を求めて探し回った結果、よくやく辿り着いたのが京都の郊外にある山﨑だったのです。
山﨑は万葉の歌にも水生野（みなせの）と称されるなど、古くからの名水の里として知られており、千利休も山﨑の水に魅せられ、秀吉のために山﨑に茶室をあつらえたという歴史があるほどです。
現在でも湧き続ける離宮の水は、今では名水百選にも選ばれるほどです。
ウイスキーにとっても水は命といってもよく、軟水でありながらも硬度が高めであった山崎の水は、複雑な香味や重厚なモルト原酒を造るには最適な水だとして、鳥井信治郎が初めての蒸留所開設の地として選んだのです。
山崎蒸溜所では現在、毎朝、水のデータをとっていますが、その品質は創業時と変わらない良質さと清廉さが維持されています。
京都の南西、天王山の麓の竹林が生い茂る山﨑の地は、四季折々の変化が感じられて自然が豊かな地であったこともウイスキー造りに適しており、樽熟成に最適な霧が立ちやすい湿潤な気候であったことも選ばれた理由です。
辺り一帯を山に囲まれ、桂川と宇治川、木津川が合流する地点にあるため、濃い霧がたちこめやすいうえ、湿潤で温暖な環境がウイスキーの熟成に向いており、樽の中でゆっくりと熟成していく助けとなります。

■味わいの特徴
サントリーシングルモルト山崎１９８４は発売年から25年前にあたる1984年に蒸溜されたモルトウイスキー原酒のみを使用し、他国では用いられていない日本ならではのミズナラ樽で熟成された原酒が主体となっています。
ミズナラ樽で熟成することで白檀や伽羅といった香木を想わせるオリエンタルで気品溢れる香りが楽しめます。
また、25年という長い年月をかけて、ゆっくりとじっくりと熟成された原酒からは、バニラを想わせるような甘い香りや、深くリッチな味わいが楽しめるのも魅力です。
熟成されたウイスキーというと初めての方にとっては強くて飲みにくいのではと思われがちですが、熟成感を楽しめるウイスキーこそ、ぜひストレートで味わってみたいものです。