ぶどうのブランデー
ブランデーの原料はフルーツがベースとなっており、中でもぶどうを使ったものが本来のブランデーです。
ブランデーの語源はヴァン=ブリュレで、ワインを焼いたものという意味合いがあります。
つまり、ぶどうを発酵させたワインをさらに蒸溜所させて造られたものがブランデーであり、中でも「コニャック」と「アルマニャック」は代表的なグレープブランデーになります。
「コニャック」は世界で最も有名なブランデーであり、フランス南西部のコニャック地方の限定地域で限定品種のぶどうを使って製造されたものというルールがあり、芳香な香りとまろやかなテイストが特徴です。
「アルマニャック」もやはり限定地域、限定品種のぶどうを使うことが法律によって定めらており、フランスのアルマニャック地方で造られ、男性的な骨太のテイストが特徴です。
ぶどうの絞り粕から造ったブランデー
ぶどうからワイン用の果汁を搾った後のカスを再発酵させてから蒸溜したものを粕取りブランデーと分類し、フランスではマール(オー・ド・ヴィー・ド・マール)と呼び、イタリアではグラッパと呼んで親しまれています。
マールは樽熟成させるのが一般的ですが、グラッパは熟成させないのが一般的で無色透明な色合いながら個性的でパンチの効いた強い味わいが特徴です。
りんごのブランデー
ぶどう以外を原料に造られるブランデーとして有名なのがりんごを原料にしたカルヴァドスです。
フランス北部のノルマンディー地方で造られるアップルブランデーのことで、2年~5年ほどオーク樽で熟成させたフレッシュな原酒を用いています。
りんご由来のフルーティーな香りとオーク樽での熟成香を融合させたバランスの取れた味わいが特徴です。
その他のフルーツブランデー
ブランデーの原料としてはそのほかにもサクランボやプラム、洋梨、ベリーなどを使ったものもあり、総称してフルーツブランデーと分類されています。
サクランボを使ったブランデーはフランスやドイツ、スイスの国境地帯で生産されており、キルシュワッサーという名称でカクテルにもよく用いられています。
サクランボを使うというとピンク色や琥珀色のブランデーがイメージされそうですが、無色透明を生命とする香り高いブランデーでカクテルや製菓材料としても親しまれています。