甘くて飲みやすい
日本酒にはお米の精米歩合や醸造法などの違いによる分類のほか、味の傾向による分類もあり、辛口のお酒、甘口のお酒といった分け方もあります。
甘口のお酒は口当たりがよく、まろやかなので、女性をはじめ、日本酒を飲みなれていない方など日本酒の初心者に人気です。
日本人が毎日のように食しているお米のご飯を口に含んで、ずっと噛み続けていると甘みを感じられるのをご存じでしょうか。
甘口のお酒はお米が本来持っている甘みを十分に楽しめるように造られており、お米が糖化した甘みやフルーティーな香りを楽しむことができます。
飲みやすいのでついつい杯が進んでしまいがちですが、味が甘いからと言ってアルコール度数が必ずしも低いわけではないので、お酒があまり強くない方は飲み過ぎに注意しましょう。
分類の仕方や見分け方
日本酒のアルコール度数を表す、日本酒度は日本酒の比重を表しており、具体的には含有されるアルコールの割合とブドウ糖の割合の比率を表しています。
プラスの数値が高いほどアルコール割合が高く、マイナスの数値が高いほど、糖分の含有量が多くなり、味わいの甘みが増していきます。
業界の分類によれば、大辛口は+6以上、辛口は+5.9 〜 +3.5、普通が+1.4 〜 -1.4となっていますが、甘口になると数値の表示がマイナスになっていきます。
やや甘口で-1.5 〜 -3.4、甘口が-3.5 〜 -5.9、さらに大甘口は-6以下とされており、ご自身で購入したり、ボトル酒の味わいを確かめたい時には、ラベルでプラスとマイナスの数値を確認してみましょう。
実際に感じる甘さの見分け方
日本酒では酸度も味を決めるポイントになっていて、酸が強いほど、さっぱりとした味わいになり、酸度が弱く中性に近いと深い味わいとコクを感じられるようになります。
お酒の甘い、辛いを感じる甘辛度は日本酒度と酸度をもとに、味わいの違いを示します。
計算式があり、193593÷(1443+日本酒度))-1.16×酸度-132.57を計算して、中庸がゼロ、非常に辛いと-3、少し甘いは1、かなり甘いは2、非常に甘いと3で表されます。
そのほか、アミノ酸の量が多いと日本酒度が高くても甘みを強く感じるときもあり、具体的にはお酒によって感じ方が異なります。